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	<title>ロングドライブ - AUTO BILD JAPAN Web（アウトビルトジャパンウェブ） 世界最大級のクルマ情報サイト</title>
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	<description>世界最大級のクルマ情報サイトAUTO BILDの日本版。いち早い新車情報。高品質なオリジナル動画ビデオ満載。チューニングカー、ネオクラシックなど世界のクルマ情報は「アウトビルトジャパン」でゲット！</description>
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		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その14</title>
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		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 18 Sep 2024 02:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1200" height="900" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" fetchpriority="high" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル.jpg 1200w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-1024x768.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">大正バスケットが繋いだ不思議な縁と、柳行李が生んだカバンの街“豊岡”</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　蕎麦を楽しんだら神戸に向かうつもりが、豊岡杞柳細工との思いがけない出会いがあって、出石の滞在は豊かなものとなった。たくみ工芸を出て、件の土壁に囲まれた楽々鶴の出石酒造を訪ねてみる。1708年創業の老舗は、歴史を感じさせる重厚な建物で、蔵の奥さんが笑顔で迎えてくれた。明治頃の建物ではないか…ということで、ひんやりとした空気と静けさが心地よい。試飲を勧められたものの、運転があるので泣く泣く断念。こればかりはクルマ旅の宿命だから仕方ない…。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/１_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-41848"/><figcaption class="wp-element-caption">長年風雨にさらされた土蔵。歴史と伝統を感じさせる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　すると、酒粕が目に入った。以前、奈良漬を作ってみようと思い立ってその手順を調べてみたのだが、手間と時間にびっくり。ぬか漬けのようにひと晩で…と考えていたわけではないけれど、ちょっと手に負えないと断念したのだった。で、その後、いい酒粕が手に入った時の定番は、奈良漬ではなくて魚の粕漬になった。これだと、酒粕以外には味噌とみりんと多少の調味料があれば、粕床を何度も替えなくていいし、3日ほどでできる。そして抜群に美味い。出石酒造の酒粕もその香りを嗅いだだけで、期待が高まった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/プレゼンテーション1-3-1024x681.jpg" alt="" class="wp-image-41856"/><figcaption class="wp-element-caption">酒蔵の設えに目を奪われる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、残り神戸までは寄り道もせず一直線。旅の疲れが出てきたのか、距離の割に長く感じたけれど、130㎞ほどで2時間強のドライブだった。この日は、神戸の義姉夫妻を訪ねることになっていて、カーゴルームの発泡スチロールには、城崎で手に入れた日本海の魚介がぎっしり詰まっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/４_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-41849"/><figcaption class="wp-element-caption">神戸への道すがら、こんな地名が…アマゴ？釣り好きなら思わず目が止まってしまう（笑）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　夕餉はそんな海の幸と旅の土産話で酒が進んだ。長浜、近江八幡、天橋立、伊根の舟屋、城崎温泉、出石…ぶらりぶらりと巡った旅の思い出は、酔いと共に止まらなくなる。出石のたくみ工芸でもらったパンフレットを披露しながら、その出会いの縁と作品の素晴らしさを口にした時だった…。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　“同じようなバスケットがある”と義姉が２階に上がっていった。ほどなくして、戻ってきた手には褐色の編みカゴが下がっていた。目の前に置かれたそれは、まさに大正バスケット。出石で見たものとそっくりだった。100年ほど前のもので祖母の嫁入り道具のひとつだという。見事な色艶が乗り越えてきた長い年月を思わせたが、蝶番や角々にかなりの傷みが見てとれ、このままでは使用に耐えられないだろう。聞けば、しばらく仕舞いこんであったらしい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/５_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-41850"/><figcaption class="wp-element-caption">義姉宅にあった一世紀前の大正バスケット。不思議な縁を感じた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そこで、出石に修理を依頼してはどうか…と提案した。あの店なら修復してくれるのではないか…と思いついたのである。とはいえ、同店で製作したものではないだろうから引き受けてくれるどうか、100年も前のバスケットの修理が物理的に可能かどうかも分からない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　翌日、おそるおそる電話を掛けてみた。前日に訪ねた者であること、そして目の前にある大正バスケットの状態、入手の経緯などを伝えると、「やはり、それは100年くらい前のものでしょうね」と、お墨付きが出た。そして修理は可能で、引き受けてくれるという。「金属パーツは当時と同じものが手に入らないから、現在使用しているものになりますが…」。そんな控えめな言葉に職人の誠実さを感じる。私たちは、修理を引き受けてもらえ、長い間眠っていた大正バスケットが甦るチャンスを得たことで充分満足だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　蕎麦を目当てにたまたま寄った出石…その食後の街歩きで目に入った赤壁…ふと見たらその脇に柳行李の工房があって、それも全国に名を知られる名工の店という幸運。入ってみると大正バスケットが飾られていて、その晩、130㎞離れた神戸で同じような品と出会うことになった…この不思議な縁に導かれたかのように、偶然に偶然が重なって、一世紀前の大正バスケットが息を吹き返すことになったのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/プレゼンテーション4-1024x261.jpg" alt="" class="wp-image-41857"/><figcaption class="wp-element-caption">旅の締めくくりは六甲の山間に佇むレストランで洋食。さすが神戸、さりげないメニューがきちんと美味しい</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そして、柳行李との出会いは、その後もうひとつの縁も紡いでくれた。ふた月ほど経って、私は再び豊岡市を訪ねる機会を得た。演出家平田オリザさんが学長を務める兵庫県立芸術文化観光専門職大学に招かれ、講義することになったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　空路、羽田から神戸空港に向かい、迎えに来てくれた同校の小熊教授のクルマで豊岡に向かう。しかし、早めに到着したので、豊岡市内を案内してもらうことにした。前回の旅では、出石町を目指していたので素通りとなり、市街地は見ていなかったからだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　落ち着いた街並みは歴史を感じさせ、静かでとても住みやすそう。…と、「カバンストリート」という看板が連なる商店街が現れた。以前、取材で岡山県の倉敷を訪ねた時、デニム業者が並ぶジーンズストリートに目を見張ったけれど、ここはカバンらしい。「豊岡はカバンの街なんですよ」と小熊教授が微笑む。同市はカバンの生産量が日本一で、カバンストリートは地場の産業と商店街の活性化を目的に、2005年3月に誕生したという。カバン好きでは人後に落ちないのでさっそく寄ってもらうことにした。しばし歩いていると魅力的なトートが並ぶ一軒が目に入った。Alter Egoという店で、常時300種類の革を用意しているという。オーダーバッグをメインにしているらしいが、店内には品のよい完成品もずらりと並んでいた。そりゃ、抗えるはずがない。矯めつ眇めつ、しばらく品定めして、くすんだ赤ワインのような、実に味わいのある色のトートを持ち帰ることにした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　オーナーは話し上手で、豊岡の歴史、革やデザインについていろいろと教えてくれる。長年愛用している我が革財布も目に留め、丁寧に手入れをしてくれた。気がつけば30分近く話し込んでしまったが、別れ際に、気になっていたことをひとつ質問してみた。それは、なぜ豊岡市でカバン産業が栄えたか…ということだ。すると、ここにもあの縁が繋がっていたのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　かつて、豊岡の一帯は柳行李の一大生産地だったが、時代の流れと共に柳行李は需要が減っていった。しかし、柳行李を作る優れた技術をカバンの製作に活かし、現在に至っているのだという。豊岡のカバン産業の誕生には、あの柳行李が深く関わっていたのである。いや、柳行李の文化がなければ、現在のカバン産業の隆盛はないと言ってもいい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さらに………。出石でコリヤナギの枝を選別している光景を見かけたこと、店の名はたくみ工芸だったことを伝えると、「あぁ、コリヤナギの栽培から商品の製造まで一軒ですべて手掛けているのはあそこだけになってしまいました」と言う。たまたま立ち寄ったあの店がまたここで繋がった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　大学の授業でたまたま寄った商店街で、それも偶然入ったカバン工房で、蕎麦のついでに立ち寄った柳小売店との縁が結ばれた不思議……これだから、クルマ旅はやめられない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/９_1.jpg" alt="" class="wp-image-41854"/><figcaption class="wp-element-caption">豊岡市の繁華街に伸びるカバンストリート。個性的な専門店が軒を連ねる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　5日間で1500㎞。いつものように、思いつきと寄り道の繰り返しだったけれど、忘れられない思い出が連なる至福の旅となった。そして、縁の不思議が身に染みた旅でもあったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1200" height="900" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル.jpg 1200w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-1024x768.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/09/タイトル-768x576.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">大正バスケットが繋いだ不思議な縁と、柳行李が生んだカバンの街“豊岡”</h2>
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<p>　蕎麦を楽しんだら神戸に向かうつもりが、豊岡杞柳細工との思いがけない出会いがあって、出石の滞在は豊かなものとなった。たくみ工芸を出て、件の土壁に囲まれた楽々鶴の出石酒造を訪ねてみる。1708年創業の老舗は、歴史を感じさせる重厚な建物で、蔵の奥さんが笑顔で迎えてくれた。明治頃の建物ではないか…ということで、ひんやりとした空気と静けさが心地よい。試飲を勧められたものの、運転があるので泣く泣く断念。こればかりはクルマ旅の宿命だから仕方ない…。</p>
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<p>　すると、酒粕が目に入った。以前、奈良漬を作ってみようと思い立ってその手順を調べてみたのだが、手間と時間にびっくり。ぬか漬けのようにひと晩で…と考えていたわけではないけれど、ちょっと手に負えないと断念したのだった。で、その後、いい酒粕が手に入った時の定番は、奈良漬ではなくて魚の粕漬になった。これだと、酒粕以外には味噌とみりんと多少の調味料があれば、粕床を何度も替えなくていいし、3日ほどでできる。そして抜群に美味い。出石酒造の酒粕もその香りを嗅いだだけで、期待が高まった。</p>
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<p>　さて、残り神戸までは寄り道もせず一直線。旅の疲れが出てきたのか、距離の割に長く感じたけれど、130㎞ほどで2時間強のドライブだった。この日は、神戸の義姉夫妻を訪ねることになっていて、カーゴルームの発泡スチロールには、城崎で手に入れた日本海の魚介がぎっしり詰まっている。</p>
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<p>　夕餉はそんな海の幸と旅の土産話で酒が進んだ。長浜、近江八幡、天橋立、伊根の舟屋、城崎温泉、出石…ぶらりぶらりと巡った旅の思い出は、酔いと共に止まらなくなる。出石のたくみ工芸でもらったパンフレットを披露しながら、その出会いの縁と作品の素晴らしさを口にした時だった…。</p>
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<p>　“同じようなバスケットがある”と義姉が２階に上がっていった。ほどなくして、戻ってきた手には褐色の編みカゴが下がっていた。目の前に置かれたそれは、まさに大正バスケット。出石で見たものとそっくりだった。100年ほど前のもので祖母の嫁入り道具のひとつだという。見事な色艶が乗り越えてきた長い年月を思わせたが、蝶番や角々にかなりの傷みが見てとれ、このままでは使用に耐えられないだろう。聞けば、しばらく仕舞いこんであったらしい。</p>
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<p>　翌日、おそるおそる電話を掛けてみた。前日に訪ねた者であること、そして目の前にある大正バスケットの状態、入手の経緯などを伝えると、「やはり、それは100年くらい前のものでしょうね」と、お墨付きが出た。そして修理は可能で、引き受けてくれるという。「金属パーツは当時と同じものが手に入らないから、現在使用しているものになりますが…」。そんな控えめな言葉に職人の誠実さを感じる。私たちは、修理を引き受けてもらえ、長い間眠っていた大正バスケットが甦るチャンスを得たことで充分満足だった。</p>
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<p>　蕎麦を目当てにたまたま寄った出石…その食後の街歩きで目に入った赤壁…ふと見たらその脇に柳行李の工房があって、それも全国に名を知られる名工の店という幸運。入ってみると大正バスケットが飾られていて、その晩、130㎞離れた神戸で同じような品と出会うことになった…この不思議な縁に導かれたかのように、偶然に偶然が重なって、一世紀前の大正バスケットが息を吹き返すことになったのだ。</p>
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<p>　そして、柳行李との出会いは、その後もうひとつの縁も紡いでくれた。ふた月ほど経って、私は再び豊岡市を訪ねる機会を得た。演出家平田オリザさんが学長を務める兵庫県立芸術文化観光専門職大学に招かれ、講義することになったのである。</p>
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<p>　空路、羽田から神戸空港に向かい、迎えに来てくれた同校の小熊教授のクルマで豊岡に向かう。しかし、早めに到着したので、豊岡市内を案内してもらうことにした。前回の旅では、出石町を目指していたので素通りとなり、市街地は見ていなかったからだ。</p>
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<p>　落ち着いた街並みは歴史を感じさせ、静かでとても住みやすそう。…と、「カバンストリート」という看板が連なる商店街が現れた。以前、取材で岡山県の倉敷を訪ねた時、デニム業者が並ぶジーンズストリートに目を見張ったけれど、ここはカバンらしい。「豊岡はカバンの街なんですよ」と小熊教授が微笑む。同市はカバンの生産量が日本一で、カバンストリートは地場の産業と商店街の活性化を目的に、2005年3月に誕生したという。カバン好きでは人後に落ちないのでさっそく寄ってもらうことにした。しばし歩いていると魅力的なトートが並ぶ一軒が目に入った。Alter Egoという店で、常時300種類の革を用意しているという。オーダーバッグをメインにしているらしいが、店内には品のよい完成品もずらりと並んでいた。そりゃ、抗えるはずがない。矯めつ眇めつ、しばらく品定めして、くすんだ赤ワインのような、実に味わいのある色のトートを持ち帰ることにした。</p>
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<p>　オーナーは話し上手で、豊岡の歴史、革やデザインについていろいろと教えてくれる。長年愛用している我が革財布も目に留め、丁寧に手入れをしてくれた。気がつけば30分近く話し込んでしまったが、別れ際に、気になっていたことをひとつ質問してみた。それは、なぜ豊岡市でカバン産業が栄えたか…ということだ。すると、ここにもあの縁が繋がっていたのである。</p>
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<p>　かつて、豊岡の一帯は柳行李の一大生産地だったが、時代の流れと共に柳行李は需要が減っていった。しかし、柳行李を作る優れた技術をカバンの製作に活かし、現在に至っているのだという。豊岡のカバン産業の誕生には、あの柳行李が深く関わっていたのである。いや、柳行李の文化がなければ、現在のカバン産業の隆盛はないと言ってもいい。</p>
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<p>　さらに………。出石でコリヤナギの枝を選別している光景を見かけたこと、店の名はたくみ工芸だったことを伝えると、「あぁ、コリヤナギの栽培から商品の製造まで一軒ですべて手掛けているのはあそこだけになってしまいました」と言う。たまたま立ち寄ったあの店がまたここで繋がった。</p>
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<p>　大学の授業でたまたま寄った商店街で、それも偶然入ったカバン工房で、蕎麦のついでに立ち寄った柳小売店との縁が結ばれた不思議……これだから、クルマ旅はやめられない。</p>
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<p>　5日間で1500㎞。いつものように、思いつきと寄り道の繰り返しだったけれど、忘れられない思い出が連なる至福の旅となった。そして、縁の不思議が身に染みた旅でもあったのである。</p>
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<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
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<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
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<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その3</title>
		<link>https://autobild.jp/34431/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 06 Mar 2024 06:50:00 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[黒壁スクエア]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1209" height="907" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1.jpg 1209w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-1024x768.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-768x576.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-80x60.jpg 80w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-265x198.jpg 265w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-696x522.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-1068x801.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/タイトル_1-560x420.jpg 560w" sizes="auto, (max-width: 1209px) 100vw, 1209px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">歴史が薫る長浜の新しくて旧い街並み。<br>縮緬工場の糸巻きをワインホルダーに…</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　長浜を訪ねるのは初めてだった。前職では数えきれないほど琵琶湖に出かけたし、堅田ではイベントも開催した。その延長で長浜でのイベント開催を打診されたこともあったけれど、いろいろな事情で叶うことはなく、短時間の滞在さえ記憶にない。もちろん、地名としての長浜は知っていたが、それ以上の興味も湧かなかったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　約1時間のドライブで北陸道を降りると、夕方近くの時間帯ということもあってか、なかなかの渋滞だった。目的地へは3㎞近くありそうなので、この調子だと近江八幡の街歩きはますます遠のいていく。助手席の言い出しっぺにブツブツと文句を言いながらのドライブ…しかし、その後、心から感謝することになるのだから旅は一寸先は闇、いや光明だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　黒壁スクエアが古い街並みを活かした、ガラス文化をテーマにした観光エリアであることは、スマホの検索で理解していた。しかし、地方で目にする取ってつけたような舞台セット然の観光スポットだろうと期待薄…いや、むしろ微かな嫌悪感さえ抱いて、ステアリングを握っていたのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　その一角に入ると道幅が狭くなり、お目当ての駐車場にもなかなかたどり着かない。ますます、イライラが募る。平日だというのに道往く人は多く、ほとんどが観光客のようだ。ようやくクルマから降りて、観光マップを眺めながら歩き始めると、やはり、小ぎれいに整備されたテーマパークの匂いがする街並みに迎えられた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":34432,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/１_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-34432"/><figcaption class="wp-element-caption">黒壁スクエアは、各地で目にする古い街並みの再生プロジェクトそのものだが、表面だけの浮わついた感じがなく、街が活き活きとしていたのが印象的だった</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そこは、真新しいおしゃれな店舗と歴史を感じさせる建物がモザイクのように入り組んでいて、女性雑誌の旅行記事にでも出てきそうな雰囲気をそこかしこで感じる。しかし、しばらく歩くと、いつの間にか穏やかな心持ちになっている自分に気づき、戸惑った。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　この手の街によくある、ポップなクレープ店と古い酒屋がまったく馴染まずに隣り合っているような不自然さがないのである。アジア雑貨店が妙な音楽を流しながら、老舗温泉旅館の向かいに陣取っている…というような珍妙さもない。たしかにモザイクなのだが、異物感が希薄で、しっくりと溶け合っているというか、支え合っている一体感を醸し出しているのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　妙に構えて、眉間にシワを寄せて乗り込んだけれど、杞憂に過ぎなかった。むしろ、その自然なモザイク感が妙な楽しさと居心地のよさを呼んでいて、気がつけばすっかり惹き込まれていた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　黒壁スクエアは、かつて北陸と京阪神を繋いだ北国街道に沿って広がっている。主な店舗は25軒ほど。今風のギャラリーもあればカフェもある…セレクトショップも、手作り雑貨もあるけれど、近江牛や湖産魚、焼き鯖そうめんといった地元色が濃い店々に静かに寄り添っている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":34433,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/２_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-34433"/><figcaption class="wp-element-caption">時おり、往時の街の様子や街道にまつわる歴史を知らせる立て札に出会う</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　城下町長浜は秀吉の時代、楽市楽座で大きく発展したという。明治維新後、全国で3番目に鉄道が敷かれた史実からも、その隆盛ぶりが分かる。しかし、多くの基幹都市と同様、郊外型の大規模商業施設が進出すると、この商店街は勢いを奪われていった。そこで1980年代末に行政と民間の有志によって、街の再生プロジェクトが始まった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　この手の話は、外部から来た大手デベロッパーやコンサル主導でコンセプトがどうの、マーケティング的視点がどうしたの…という図式がすぐ浮かぶが、この街で育ち暮らす人々が中心となって、地元の行政と手を取り合い…というところからスタートした構図らしい。浮わついた雰囲気があまり感じられないのは、そんな背景の賜物なのかもしれない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:embed {"url":"https://youtu.be/MNlkoHvW8dc","type":"video","providerNameSlug":"youtube","responsive":true,"className":"wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"} -->
<figure class="wp-block-embed is-type-video is-provider-youtube wp-block-embed-youtube wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
https://youtu.be/MNlkoHvW8dc
</div><figcaption class="wp-element-caption">長浜の曳山まつりは、豊臣秀吉の時代に遡るという</figcaption></figure>
<!-- /wp:embed -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　観光客ばかりだと思っていた人通りだが、よく見れば普段使いの買い物袋を持ったリ、自転車を押したりという地元の人々も多い。八百屋や鮮魚店、惣菜店がずらりと並んでいるというわけではないので、夕餉の買い物ではないのかもしれないが、生活で行き来する街として機能していることが分かる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　ふと、一軒の古道具店が目に入った。店の外にまで陶磁器や漆器を並べ、店内にもかなりの品数が見える。この街で、陶磁器を手に取るつもりはなかったけれど、店内半額という貼り紙と、オーナーとおぼしき年配女性の笑顔に惹かれ、足を踏み入れてしまった。聞けば、月内で商いを閉じるので在庫を処分しているのだという。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　良心的な値付けだったので、漆器と磁器をいくつか手に入れた。こういう買い物ができるのもクルマ旅の魅力。電車や飛行機ではこの先長いというのに、持ち重りがしたり、ボリュームのある物は手が伸びない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":34434,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/３_1.jpg" alt="" class="wp-image-34434"/><figcaption class="wp-element-caption">古道具屋の軒先で…明治時代に、紡績工場で使われていた糸巻きだという。この一帯が紡績や紡織で栄えていたことを想わせる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　店を出ようとした時、足元に妙な木組みが積まれていた。「ワインホルダーにいいですよ」と、件の女性が微笑む。この一帯は浜縮緬やビロードの生産が盛んだったようで、この木組は縮緬工場で使われていた糸巻きだという。ひとつひとつ傷や汚れが異なり、霞んだ墨やマジックの書き込みが見える。その数字や文字は、糸の太さや素材の表示なのだろうか…いい風情に目が止まった。まさに、土地の歴史と文化がにじみ出る逸品。長浜のような街でなければ出会うことはないだろう。ひと目惚れでふたつ購入した。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　その先の一軒は、アユやコアユ、ホンモロコ、鮒ずしなど滋賀の淡水魚の専門店。目の前の琵琶湖の恵みが誇らしげに並んでいる。ホンモロコは琵琶湖を代表する美味なので、甘露煮を買うことに…。クルマにはクーラーボックスが載っているから、保冷材を交換しながら旅をすれば、手土産に使えそうだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":34435,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/４_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-34435"/><figcaption class="wp-element-caption">鯖街道と琵琶湖の恵み。宿の夜食に買っていこうか…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　その頃にはすっかり長浜の街歩きが楽しくなっていて、その魅力にどっぷりと浸かっていたのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="http://autobild.jp/35067/" target="_blank" rel="noopener" title="">「滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その４」はこちらです</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="http://autobild.jp/34078/" target="_blank" rel="noopener" title="">「滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その２」はこちらです</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>
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<h2 class="wp-block-heading">歴史が薫る長浜の新しくて旧い街並み。<br>縮緬工場の糸巻きをワインホルダーに…</h2>
<!-- /wp:heading -->

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<p>　長浜を訪ねるのは初めてだった。前職では数えきれないほど琵琶湖に出かけたし、堅田ではイベントも開催した。その延長で長浜でのイベント開催を打診されたこともあったけれど、いろいろな事情で叶うことはなく、短時間の滞在さえ記憶にない。もちろん、地名としての長浜は知っていたが、それ以上の興味も湧かなかったのである。</p>
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<p>　約1時間のドライブで北陸道を降りると、夕方近くの時間帯ということもあってか、なかなかの渋滞だった。目的地へは3㎞近くありそうなので、この調子だと近江八幡の街歩きはますます遠のいていく。助手席の言い出しっぺにブツブツと文句を言いながらのドライブ…しかし、その後、心から感謝することになるのだから旅は一寸先は闇、いや光明だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<p>　黒壁スクエアが古い街並みを活かした、ガラス文化をテーマにした観光エリアであることは、スマホの検索で理解していた。しかし、地方で目にする取ってつけたような舞台セット然の観光スポットだろうと期待薄…いや、むしろ微かな嫌悪感さえ抱いて、ステアリングを握っていたのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　その一角に入ると道幅が狭くなり、お目当ての駐車場にもなかなかたどり着かない。ますます、イライラが募る。平日だというのに道往く人は多く、ほとんどが観光客のようだ。ようやくクルマから降りて、観光マップを眺めながら歩き始めると、やはり、小ぎれいに整備されたテーマパークの匂いがする街並みに迎えられた。</p>
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<p>　そこは、真新しいおしゃれな店舗と歴史を感じさせる建物がモザイクのように入り組んでいて、女性雑誌の旅行記事にでも出てきそうな雰囲気をそこかしこで感じる。しかし、しばらく歩くと、いつの間にか穏やかな心持ちになっている自分に気づき、戸惑った。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　この手の街によくある、ポップなクレープ店と古い酒屋がまったく馴染まずに隣り合っているような不自然さがないのである。アジア雑貨店が妙な音楽を流しながら、老舗温泉旅館の向かいに陣取っている…というような珍妙さもない。たしかにモザイクなのだが、異物感が希薄で、しっくりと溶け合っているというか、支え合っている一体感を醸し出しているのである。</p>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>　妙に構えて、眉間にシワを寄せて乗り込んだけれど、杞憂に過ぎなかった。むしろ、その自然なモザイク感が妙な楽しさと居心地のよさを呼んでいて、気がつけばすっかり惹き込まれていた。</p>
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<p>　黒壁スクエアは、かつて北陸と京阪神を繋いだ北国街道に沿って広がっている。主な店舗は25軒ほど。今風のギャラリーもあればカフェもある…セレクトショップも、手作り雑貨もあるけれど、近江牛や湖産魚、焼き鯖そうめんといった地元色が濃い店々に静かに寄り添っている。</p>
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<p>　城下町長浜は秀吉の時代、楽市楽座で大きく発展したという。明治維新後、全国で3番目に鉄道が敷かれた史実からも、その隆盛ぶりが分かる。しかし、多くの基幹都市と同様、郊外型の大規模商業施設が進出すると、この商店街は勢いを奪われていった。そこで1980年代末に行政と民間の有志によって、街の再生プロジェクトが始まった。</p>
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<p>　この手の話は、外部から来た大手デベロッパーやコンサル主導でコンセプトがどうの、マーケティング的視点がどうしたの…という図式がすぐ浮かぶが、この街で育ち暮らす人々が中心となって、地元の行政と手を取り合い…というところからスタートした構図らしい。浮わついた雰囲気があまり感じられないのは、そんな背景の賜物なのかもしれない。</p>
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<p>　観光客ばかりだと思っていた人通りだが、よく見れば普段使いの買い物袋を持ったリ、自転車を押したりという地元の人々も多い。八百屋や鮮魚店、惣菜店がずらりと並んでいるというわけではないので、夕餉の買い物ではないのかもしれないが、生活で行き来する街として機能していることが分かる。</p>
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<p>　ふと、一軒の古道具店が目に入った。店の外にまで陶磁器や漆器を並べ、店内にもかなりの品数が見える。この街で、陶磁器を手に取るつもりはなかったけれど、店内半額という貼り紙と、オーナーとおぼしき年配女性の笑顔に惹かれ、足を踏み入れてしまった。聞けば、月内で商いを閉じるので在庫を処分しているのだという。</p>
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<p>　良心的な値付けだったので、漆器と磁器をいくつか手に入れた。こういう買い物ができるのもクルマ旅の魅力。電車や飛行機ではこの先長いというのに、持ち重りがしたり、ボリュームのある物は手が伸びない。</p>
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<p>　店を出ようとした時、足元に妙な木組みが積まれていた。「ワインホルダーにいいですよ」と、件の女性が微笑む。この一帯は浜縮緬やビロードの生産が盛んだったようで、この木組は縮緬工場で使われていた糸巻きだという。ひとつひとつ傷や汚れが異なり、霞んだ墨やマジックの書き込みが見える。その数字や文字は、糸の太さや素材の表示なのだろうか…いい風情に目が止まった。まさに、土地の歴史と文化がにじみ出る逸品。長浜のような街でなければ出会うことはないだろう。ひと目惚れでふたつ購入した。</p>
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<p>　その先の一軒は、アユやコアユ、ホンモロコ、鮒ずしなど滋賀の淡水魚の専門店。目の前の琵琶湖の恵みが誇らしげに並んでいる。ホンモロコは琵琶湖を代表する美味なので、甘露煮を買うことに…。クルマにはクーラーボックスが載っているから、保冷材を交換しながら旅をすれば、手土産に使えそうだ。</p>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/03/４_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-34435"/><figcaption class="wp-element-caption">鯖街道と琵琶湖の恵み。宿の夜食に買っていこうか…</figcaption></figure>
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<p>　その頃にはすっかり長浜の街歩きが楽しくなっていて、その魅力にどっぷりと浸かっていたのだった。</p>
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<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
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<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
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<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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<p><a href="http://autobild.jp/35067/" target="_blank" rel="noopener" title="">「滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その４」はこちらです</a></p>
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<p><a href="http://autobild.jp/34078/" target="_blank" rel="noopener" title="">「滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その２」はこちらです</a></p>
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			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】滋賀から城崎、そして神戸　５日間1500㎞のクルマ旅　その1</title>
		<link>https://autobild.jp/33175/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 06 Feb 2024 06:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[Eクラス]]></category>
		<category><![CDATA[Mercedes-Benz]]></category>
		<category><![CDATA[S211]]></category>
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		<category><![CDATA[ひねもすのたり]]></category>
		<category><![CDATA[メルセデス・ベンツ]]></category>
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		<category><![CDATA[兵庫県]]></category>
		<category><![CDATA[城崎]]></category>
		<category><![CDATA[滋賀県]]></category>
		<category><![CDATA[神戸]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://autobild.jp/?p=33175</guid>

					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1192" height="794" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1.jpg 1192w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-1024x682.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-1068x711.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-631x420.jpg 631w" sizes="auto, (max-width: 1192px) 100vw, 1192px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">甦る９日間、2000㎞の思い出。東京～広島、気分＆天気＆運まかせのクルマ旅。</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　3年前、ちょっとした思いつきから、9日間2000㎞のクルマ旅に出かけた。とりあえず、最終目的地を岡山県倉敷市の下津井に定め、あとはざっくりとしたルートだけというなんとも緩い旅行である。その行程で必要になりそうなものを全部、相棒のカーゴルームに積み込んで、あとは気分次第、天気次第、運次第のぐうたら旅。…と言っても、大したものを積み込むわけではない。雨具や着替え、季節によっては防寒着、そしてクーラーボックスくらいのもの。着替えはもちろん、肌着や靴下などだが、行った先で出会った飲食店によってはジャケットくらいは羽織りたくなることもあるので靴と合わせて放り込んでおく。クーラーボックスは言うまでもなく旅先の美味を収納するためのもの。車内は食品にとって過酷な環境で、夏ならトイレ休憩でほんの少し離れただけで灼熱空間になるし、冬は乾燥したり冷え込んだりする。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、そんな旅だから、思いつきで立ち寄り先はどんどん変わるし、その日の運で思いがけない出会いがあったりする。予定ルートの通りに進んでも、そうでなくても気にしない。明日は明日の風が吹く…なんていうけど、半日先には半日先の風が待っているって自分に言い聞かせてクルマを走らせる。こんな旅、飛行機や新幹線では無理だ。絶対に。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>気が変わったからと飛行機から飛び降りるわけにはいかないし、新幹線だってその角を曲がってみよう…なんてできない。まさにクルマの独壇場。その顛末はこの連載で紹介したのでご覧の方もいらっしゃると思う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>て、去年の春。そんな旅を思い出していたら、またまた足を伸ばしたくなった。しばらくロングドライブはご無沙汰で、せいぜい東京から仙台の日帰り程度。その時は身内の葬儀があって、行程を楽しむという要素は皆無の“移動手段”だったから、速く、そして安全に往復さえできればよかったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":33177,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/1-のコピー_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33177"/><figcaption class="wp-element-caption">旅、果樹園、キャンプ、釣り…と、遊びの相棒として酷使してきたけれど、最近、その疲れが出てきたかも</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　で、3年前のような、旅を楽しむためのロングドライブが恋しくなった。あの思い出と歓びは頭の片隅にずっと陣取っていて、ヘビーなロケから帰ってきたり、締切をようやくクリアしたり…そんな時にふわっと甦る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　今回は、さすがに9日間もの長丁場を用意することはできなかったけれど、５日くらいならなんとかなりそうだった。ちょうど神戸に出かけなければならない事情もあったので、それを絡めれば一石二鳥。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　昨年9月、長崎県天草市で同地の陶芸家、濱田稔博さんの遺作展が開催されたのだが、そこを訪ねた際に入手した作品の数々を、神戸に住む親族宅で預かってもらっていたからである。かなりの数だったので宅急便で送るのも不安で託したのだけれど、そろそろ受け取りに行かなくては…と、思っていたところだった。つまり、前回、下津井滞在が目的だったように、今回は神戸の滞在が前提になる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":33176,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/2_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33176"/><figcaption class="wp-element-caption">この広いカーゴルームがどんなリクエストも受け止めてくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そこで、ざっくりとルートを考えた。3年前には東京から東名高速道路で滋賀に向かい、近江八幡でランチをとって、そのまま奥琵琶湖経由で大湖をぐるりと回り、海津や菅浦、和邇などに立ち寄り、最初の夜を大津市で迎えた。その時、近江八幡は2時間ほどの滞在だったけれど、その落ち着いた街並みが妙に心に残っていて、後ろ髪を引かれる思いで後にしたのだった。1度、近江八幡に泊まってみたい…そんな想いをずっと引きずっていたので、今回はぜひそれを叶えたいと思った。旅の妄想はそこから始まったのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/3_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33178"/><figcaption class="wp-element-caption">前回の9日間、2000㎞の旅では、近江八幡は昼食だけのステイ…改めてゆっくり訪ねたいと思った</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、その頃、我が相棒は時々エンジンのトラブルを示すインジケータが点くようになっていた。こんな長旅の途中で動かなくなったら目も当てられない。出発前に解決しておきたいので、工場のスケジュールを確認しながら出発日を決めることになった。大ごとだったら長期入院も考えなければならないから、ちょいと不安が過る。何せ、そろそろご老体と呼ばれるお年頃……日頃の思いやりは欠かせない。長旅には万全の状態で伴わせたいと思う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　しかし、メカニックの診立てはバキュームセンサーの不具合で、2日もあれば完了だという。時間も予算も軽微で小躍りした。これで心配なく出かけることができる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1192" height="794" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1.jpg 1192w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-1024x682.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-1068x711.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/タイトル_1-631x420.jpg 631w" sizes="auto, (max-width: 1192px) 100vw, 1192px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">甦る９日間、2000㎞の思い出。東京～広島、気分＆天気＆運まかせのクルマ旅。</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　3年前、ちょっとした思いつきから、9日間2000㎞のクルマ旅に出かけた。とりあえず、最終目的地を岡山県倉敷市の下津井に定め、あとはざっくりとしたルートだけというなんとも緩い旅行である。その行程で必要になりそうなものを全部、相棒のカーゴルームに積み込んで、あとは気分次第、天気次第、運次第のぐうたら旅。…と言っても、大したものを積み込むわけではない。雨具や着替え、季節によっては防寒着、そしてクーラーボックスくらいのもの。着替えはもちろん、肌着や靴下などだが、行った先で出会った飲食店によってはジャケットくらいは羽織りたくなることもあるので靴と合わせて放り込んでおく。クーラーボックスは言うまでもなく旅先の美味を収納するためのもの。車内は食品にとって過酷な環境で、夏ならトイレ休憩でほんの少し離れただけで灼熱空間になるし、冬は乾燥したり冷え込んだりする。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、そんな旅だから、思いつきで立ち寄り先はどんどん変わるし、その日の運で思いがけない出会いがあったりする。予定ルートの通りに進んでも、そうでなくても気にしない。明日は明日の風が吹く…なんていうけど、半日先には半日先の風が待っているって自分に言い聞かせてクルマを走らせる。こんな旅、飛行機や新幹線では無理だ。絶対に。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>気が変わったからと飛行機から飛び降りるわけにはいかないし、新幹線だってその角を曲がってみよう…なんてできない。まさにクルマの独壇場。その顛末はこの連載で紹介したのでご覧の方もいらっしゃると思う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>て、去年の春。そんな旅を思い出していたら、またまた足を伸ばしたくなった。しばらくロングドライブはご無沙汰で、せいぜい東京から仙台の日帰り程度。その時は身内の葬儀があって、行程を楽しむという要素は皆無の“移動手段”だったから、速く、そして安全に往復さえできればよかったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":33177,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/1-のコピー_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33177"/><figcaption class="wp-element-caption">旅、果樹園、キャンプ、釣り…と、遊びの相棒として酷使してきたけれど、最近、その疲れが出てきたかも</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　で、3年前のような、旅を楽しむためのロングドライブが恋しくなった。あの思い出と歓びは頭の片隅にずっと陣取っていて、ヘビーなロケから帰ってきたり、締切をようやくクリアしたり…そんな時にふわっと甦る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　今回は、さすがに9日間もの長丁場を用意することはできなかったけれど、５日くらいならなんとかなりそうだった。ちょうど神戸に出かけなければならない事情もあったので、それを絡めれば一石二鳥。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　昨年9月、長崎県天草市で同地の陶芸家、濱田稔博さんの遺作展が開催されたのだが、そこを訪ねた際に入手した作品の数々を、神戸に住む親族宅で預かってもらっていたからである。かなりの数だったので宅急便で送るのも不安で託したのだけれど、そろそろ受け取りに行かなくては…と、思っていたところだった。つまり、前回、下津井滞在が目的だったように、今回は神戸の滞在が前提になる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":33176,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/2_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33176"/><figcaption class="wp-element-caption">この広いカーゴルームがどんなリクエストも受け止めてくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そこで、ざっくりとルートを考えた。3年前には東京から東名高速道路で滋賀に向かい、近江八幡でランチをとって、そのまま奥琵琶湖経由で大湖をぐるりと回り、海津や菅浦、和邇などに立ち寄り、最初の夜を大津市で迎えた。その時、近江八幡は2時間ほどの滞在だったけれど、その落ち着いた街並みが妙に心に残っていて、後ろ髪を引かれる思いで後にしたのだった。1度、近江八幡に泊まってみたい…そんな想いをずっと引きずっていたので、今回はぜひそれを叶えたいと思った。旅の妄想はそこから始まったのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":33178,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2024/02/3_1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-33178"/><figcaption class="wp-element-caption">前回の9日間、2000㎞の旅では、近江八幡は昼食だけのステイ…改めてゆっくり訪ねたいと思った</figcaption></figure>
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<p>　さて、その頃、我が相棒は時々エンジンのトラブルを示すインジケータが点くようになっていた。こんな長旅の途中で動かなくなったら目も当てられない。出発前に解決しておきたいので、工場のスケジュールを確認しながら出発日を決めることになった。大ごとだったら長期入院も考えなければならないから、ちょいと不安が過る。何せ、そろそろご老体と呼ばれるお年頃……日頃の思いやりは欠かせない。長旅には万全の状態で伴わせたいと思う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　しかし、メカニックの診立てはバキュームセンサーの不具合で、2日もあれば完了だという。時間も予算も軽微で小躍りした。これで心配なく出かけることができる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】ちょいとひねくれ。軽井沢の秋物語　 その３</title>
		<link>https://autobild.jp/19751/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 04 Dec 2022 06:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[ジョン・レノン]]></category>
		<category><![CDATA[ひねもすのたり]]></category>
		<category><![CDATA[ミルクティー]]></category>
		<category><![CDATA[ロングドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[万平ホテル]]></category>
		<category><![CDATA[朴葉]]></category>
		<category><![CDATA[軽井沢]]></category>
		<category><![CDATA[軽井沢銀座]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1002" height="662" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1.jpg 1002w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-300x198.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-768x507.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-696x460.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-636x420.jpg 636w" sizes="auto, (max-width: 1002px) 100vw, 1002px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>日暮れの散歩。道端で秋の美を拾う</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　思いがけず出会った“駅弁”との楽しいひと時を終え、上信越道を軽井沢に向かった。碓氷軽井沢I.C.で降り、松井田軽井沢線で高度を上げていく。秋の風景を愛でながら、幾つものコーナーを抜けていくと道は平坦になり、広い空に迎えられる。やがて両側にゴルフ場が広がると、ようやく“着いた…”という高揚に包まれ、軽井沢にいることを実感する。夏はこのあたりも行き交う人々で賑やかだが、秋も深くなるとそんな姿もまばらだ。<br>　この日は予定よりも2時間ほど早く着いてしまったが、日暮れの軽井沢をのんびり散歩しようとチェックインを早めに考えていたので、好都合だ。部屋に荷物を運び込んで、ひと休みしてから出かければよい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19752,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/軽井沢その3_2-1024x699.jpg" alt="" class="wp-image-19752"/><figcaption>万平ホテルの魅力は、歴史が醸し出す豊かな時間だ。心から安らぐことのできる空間とサービスが待っている</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　向かう宿は万平ホテル。あのジョン・レノンが愛し、長期滞在してミルクティーの作り方を伝授した…なんて話はあまりにも有名だが、バーに行けばそんな日々の薫りに浸ることができる。<br>　今どきの外資系星付きホテルのような華々しさとも艶やかさとも無縁だけれど、歴史が醸し出す重厚な雰囲気と、館内に広がるシックな空間は何度訪ねても飽きることがない。スタッフの接客も絶妙な距離感が見事だ。昨今、妙にへりくだったり、恩着せがましいサービスの宿も目につくけれど、クラシックホテルの誇りがさりげなく漂う凛とした彼らの姿勢は実に清々しい。その矜持は、最近流行りの“おもてなし”なんて言葉さえ軽々しく感じさせてしまうのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　荷物を置いて散歩に出かけた。日が陰り始め、道に舞う落ち葉の香ばしい匂いが鼻をくすぐる。そして、マフラーの隙間から入ってくる冷気が冬が近いことを教えてくれる。<br>　ホテルから３，４分も歩けば、旧道ロータリーからつるや旅館あたり、いわゆる軽井沢銀座商店街に出る。夏は、原宿の竹下通りのような賑わいだが、この季節は閑散として、もの静かだ。いや、閑散なんて寂しい響きは失礼……しっとりと落ち着いた時間が流れるもうひとつの軽井沢を見せてくれる。いや、本来の姿はこうなのかもしれない。嗚呼、甘露甘露。<br>　時計に目を遣れば午後4時過ぎ。かなりの店がシャッターを下ろしていたが、開いている店からは温かな光がこぼれ、つい吸い込まれてしまう。夏は客をさばくのにてんてこ舞いのスタッフも、のんびりと商品の整理をしたり、雑談したり…。声をかければ、こんな風来坊でも嬉しそうに相手をしてくれる。ネットや観光ガイドでは得られない土地の話や店の生い立ち、最近の街のウワサ…そんな話に耳を傾けるひと時もこの季節の魅力だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19757,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/４_1.jpg" alt="" class="wp-image-19757"/><figcaption>散歩から帰ると、ホテルは温かな灯で迎えてくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　旧道ロータリーあたりまで来ると、少し身体が冷えてきた。そろそろホテルに戻ってジャケットのしわを伸ばし、夕食を待たなくてはならない。表通りから離れ、すっかり暗くなった小道を急ぐ…と、大きな葉が風に舞って足元に寄ってきた。<br>　目を凝らせば道の端にたくさんの朴葉。寒風にさらされ、乾ききって茶褐色になった葉は優美なカーブを描いていて、工芸品のようだ。<br>　温泉宿では、味噌を乗せて大名七輪で炙り、“朴葉みそ”などと供されるが、その見事な姿に“なにか飾り物に使えるかも？”と、手に取った。しっかりとした厚みと、所々の虫食いや斑紋が独特の風合いを醸している。暗くなった道の端に身を屈め、15枚ほどを持ち帰ることにした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19758,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/5_1-1024x760.jpg" alt="" class="wp-image-19758"/><figcaption>道端で拾った朴葉。その風情に心惹かれ、家に持って帰ることに…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　後日、我が家で広げてみるとそのサイズ感はさらにアップ。堂々たる自然の造形にも感嘆した。……で、スプレー缶金色ラッカーを吹きかけてみると、そこに華やかさが加わり、クリスマスを控えた我が家を彩ってくれたのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19759,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/11_1-1024x764.jpg" alt="" class="wp-image-19759"/><figcaption>後日、持ち帰った朴葉をラッカーで仕上げると、聖夜の玄関を華やかに彩ってくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　夕食はフレンチにした。プランによっては中華や和食を選ぶこともでき、それぞれ伝統の味を楽しませてくれるが、秋が深まる夜にはなんとなく西洋の味が似合いそうな気がした。この夜の白眉は前菜だった。サラダ仕立てと称したプレートには、野菜と白身の魚が寄り添うようにあしらわれている。ひと目見て淡水魚であることは分かったが、その透明感のある白身は、よくあるニジマスや淡水サーモンではない。聞けば八千穂産信州大王岩魚のマリネだという。あっさりとしているが、噛み締めると品のいい甘みが舌に広がる。そして、歯応えが心地よく、瑞々しい野菜たちとのバランスが素晴らしかった。正直なところ、ニジマスなど淡水養殖の鮭鱒はあまり得手でなく、養殖岩魚も何度か食べてきたけれど、この魚はそんな認識を一変させてくれた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19753,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/6_1.jpg" alt="" class="wp-image-19753"/><figcaption>ディナーで供された大王岩魚。地元の特産で、養殖とは思えない薫りと甘みがワインを誘った</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":19754,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/7_1.jpg" alt="" class="wp-image-19754"/><figcaption>昔、「パンが美味しかったらそのホテルは合格だ」と言った作家がいたけれど、ここはまさに…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　一階にあるBARは、落ち着いたクラシックな雰囲気の空間だ。呑むのは好きだけれど、ウイスキーの銘柄やワインの蘊蓄を語れるほどの知識も見識もない。ただ、旅先で夕食の後にぶらりと入ってカクテルを１、２杯いただきながら、その日の道程や出来事に想いを馳せることができれば充分だ。そんな私にはここがとても心地いい。狭すぎず、広すぎず…天井も高過ぎず、低すぎず…カウンターも長すぎず、短すぎず…この塩梅というのが実に重要で、人の相性と同じようなものかもしれない。<br>　万平ホテルの夜は静かに更けていった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/8.jpeg" alt="" class="wp-image-19755"/><figcaption>佳いバーは必須条件。食事を終えたらのんびりとその日を振り返る</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":19756,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/9_1.jpg" alt="" class="wp-image-19756"/><figcaption>この季節ならバーも混みあうことはない。好きなカクテルをうつらうつら…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":19760,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/10_1.jpg" alt="" class="wp-image-19760"/><figcaption>ずらりと並んだボトルの中に、このホテルをこよなく愛した彼の姿が</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

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<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
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<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1002" height="662" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1.jpg 1002w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-300x198.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-768x507.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-696x460.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/1_1-636x420.jpg 636w" sizes="auto, (max-width: 1002px) 100vw, 1002px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>日暮れの散歩。道端で秋の美を拾う</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　思いがけず出会った“駅弁”との楽しいひと時を終え、上信越道を軽井沢に向かった。碓氷軽井沢I.C.で降り、松井田軽井沢線で高度を上げていく。秋の風景を愛でながら、幾つものコーナーを抜けていくと道は平坦になり、広い空に迎えられる。やがて両側にゴルフ場が広がると、ようやく“着いた…”という高揚に包まれ、軽井沢にいることを実感する。夏はこのあたりも行き交う人々で賑やかだが、秋も深くなるとそんな姿もまばらだ。<br>　この日は予定よりも2時間ほど早く着いてしまったが、日暮れの軽井沢をのんびり散歩しようとチェックインを早めに考えていたので、好都合だ。部屋に荷物を運び込んで、ひと休みしてから出かければよい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19752,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/軽井沢その3_2-1024x699.jpg" alt="" class="wp-image-19752"/><figcaption>万平ホテルの魅力は、歴史が醸し出す豊かな時間だ。心から安らぐことのできる空間とサービスが待っている</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　向かう宿は万平ホテル。あのジョン・レノンが愛し、長期滞在してミルクティーの作り方を伝授した…なんて話はあまりにも有名だが、バーに行けばそんな日々の薫りに浸ることができる。<br>　今どきの外資系星付きホテルのような華々しさとも艶やかさとも無縁だけれど、歴史が醸し出す重厚な雰囲気と、館内に広がるシックな空間は何度訪ねても飽きることがない。スタッフの接客も絶妙な距離感が見事だ。昨今、妙にへりくだったり、恩着せがましいサービスの宿も目につくけれど、クラシックホテルの誇りがさりげなく漂う凛とした彼らの姿勢は実に清々しい。その矜持は、最近流行りの“おもてなし”なんて言葉さえ軽々しく感じさせてしまうのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　荷物を置いて散歩に出かけた。日が陰り始め、道に舞う落ち葉の香ばしい匂いが鼻をくすぐる。そして、マフラーの隙間から入ってくる冷気が冬が近いことを教えてくれる。<br>　ホテルから３，４分も歩けば、旧道ロータリーからつるや旅館あたり、いわゆる軽井沢銀座商店街に出る。夏は、原宿の竹下通りのような賑わいだが、この季節は閑散として、もの静かだ。いや、閑散なんて寂しい響きは失礼……しっとりと落ち着いた時間が流れるもうひとつの軽井沢を見せてくれる。いや、本来の姿はこうなのかもしれない。嗚呼、甘露甘露。<br>　時計に目を遣れば午後4時過ぎ。かなりの店がシャッターを下ろしていたが、開いている店からは温かな光がこぼれ、つい吸い込まれてしまう。夏は客をさばくのにてんてこ舞いのスタッフも、のんびりと商品の整理をしたり、雑談したり…。声をかければ、こんな風来坊でも嬉しそうに相手をしてくれる。ネットや観光ガイドでは得られない土地の話や店の生い立ち、最近の街のウワサ…そんな話に耳を傾けるひと時もこの季節の魅力だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/４_1.jpg" alt="" class="wp-image-19757"/><figcaption>散歩から帰ると、ホテルは温かな灯で迎えてくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　旧道ロータリーあたりまで来ると、少し身体が冷えてきた。そろそろホテルに戻ってジャケットのしわを伸ばし、夕食を待たなくてはならない。表通りから離れ、すっかり暗くなった小道を急ぐ…と、大きな葉が風に舞って足元に寄ってきた。<br>　目を凝らせば道の端にたくさんの朴葉。寒風にさらされ、乾ききって茶褐色になった葉は優美なカーブを描いていて、工芸品のようだ。<br>　温泉宿では、味噌を乗せて大名七輪で炙り、“朴葉みそ”などと供されるが、その見事な姿に“なにか飾り物に使えるかも？”と、手に取った。しっかりとした厚みと、所々の虫食いや斑紋が独特の風合いを醸している。暗くなった道の端に身を屈め、15枚ほどを持ち帰ることにした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19758,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/5_1-1024x760.jpg" alt="" class="wp-image-19758"/><figcaption>道端で拾った朴葉。その風情に心惹かれ、家に持って帰ることに…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　後日、我が家で広げてみるとそのサイズ感はさらにアップ。堂々たる自然の造形にも感嘆した。……で、スプレー缶金色ラッカーを吹きかけてみると、そこに華やかさが加わり、クリスマスを控えた我が家を彩ってくれたのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19759,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/11_1-1024x764.jpg" alt="" class="wp-image-19759"/><figcaption>後日、持ち帰った朴葉をラッカーで仕上げると、聖夜の玄関を華やかに彩ってくれた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　夕食はフレンチにした。プランによっては中華や和食を選ぶこともでき、それぞれ伝統の味を楽しませてくれるが、秋が深まる夜にはなんとなく西洋の味が似合いそうな気がした。この夜の白眉は前菜だった。サラダ仕立てと称したプレートには、野菜と白身の魚が寄り添うようにあしらわれている。ひと目見て淡水魚であることは分かったが、その透明感のある白身は、よくあるニジマスや淡水サーモンではない。聞けば八千穂産信州大王岩魚のマリネだという。あっさりとしているが、噛み締めると品のいい甘みが舌に広がる。そして、歯応えが心地よく、瑞々しい野菜たちとのバランスが素晴らしかった。正直なところ、ニジマスなど淡水養殖の鮭鱒はあまり得手でなく、養殖岩魚も何度か食べてきたけれど、この魚はそんな認識を一変させてくれた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/6_1.jpg" alt="" class="wp-image-19753"/><figcaption>ディナーで供された大王岩魚。地元の特産で、養殖とは思えない薫りと甘みがワインを誘った</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":19754,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/7_1.jpg" alt="" class="wp-image-19754"/><figcaption>昔、「パンが美味しかったらそのホテルは合格だ」と言った作家がいたけれど、ここはまさに…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　一階にあるBARは、落ち着いたクラシックな雰囲気の空間だ。呑むのは好きだけれど、ウイスキーの銘柄やワインの蘊蓄を語れるほどの知識も見識もない。ただ、旅先で夕食の後にぶらりと入ってカクテルを１、２杯いただきながら、その日の道程や出来事に想いを馳せることができれば充分だ。そんな私にはここがとても心地いい。狭すぎず、広すぎず…天井も高過ぎず、低すぎず…カウンターも長すぎず、短すぎず…この塩梅というのが実に重要で、人の相性と同じようなものかもしれない。<br>　万平ホテルの夜は静かに更けていった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/8.jpeg" alt="" class="wp-image-19755"/><figcaption>佳いバーは必須条件。食事を終えたらのんびりとその日を振り返る</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/9_1.jpg" alt="" class="wp-image-19756"/><figcaption>この季節ならバーも混みあうことはない。好きなカクテルをうつらうつら…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/12/10_1.jpg" alt="" class="wp-image-19760"/><figcaption>ずらりと並んだボトルの中に、このホテルをこよなく愛した彼の姿が</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】ちょいとひねくれ。軽井沢の秋物語　 その２</title>
		<link>https://autobild.jp/19488/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 19 Nov 2022 06:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[ロングドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[上信越自動車道]]></category>
		<category><![CDATA[峠の釜めし]]></category>
		<category><![CDATA[碓氷峠]]></category>
		<category><![CDATA[軽井沢]]></category>
		<category><![CDATA[釜めし]]></category>
		<category><![CDATA[関越自動車道]]></category>
		<category><![CDATA[鳥めし]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://autobild.jp/?p=19488</guid>

					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="980" height="735" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1.jpg 980w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-768x576.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-80x60.jpg 80w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-265x198.jpg 265w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-696x522.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-560x420.jpg 560w" sizes="auto, (max-width: 980px) 100vw, 980px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>上信越道で出会った御年88歳の激ウマ弁当</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　ルートは外環道路経由で、関越自動車道へ。藤岡I.C.から上信越道に入り、碓氷軽井沢I.C.で降りて軽井沢…というコースをとった。<br>　上信越道に入ったあたりでさすがに空腹を覚え、トイレ休憩も兼ねて、横川のサービスエリアに寄ることにした。いつもの行き当たりばったりの旅だから、どこに入ればどんなものが食べられる…なんて調べてもいない。晩にはホテルの洋食が待っているから、蕎麦やうどん等で軽く済ませようと、クルマを停めたのだが、トイレに向かうと妙なものが目に入った。ゴミ箱のような大きなワゴンに、丼ぶりがたくさん入っている。近寄ってみると、「峠の釜飯」の容器の回収箱だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19513,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/6_1.jpg" alt="" class="wp-image-19513"/><figcaption>横川のサービスエリアに入ると、釜飯の回収ワゴンが目に入った</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　関東周辺の方ならご存じだろうが、峠の釜飯といえば人気の駅弁。昭和33年に信越線横川駅で発売され、今なお絶大な支持を集める。益子焼で有名な栃木県の益子で焼かれた素朴な容器が旅情をかきたて、累計は１億7000万個にのぼるという。<br>　素焼きの土釜は米１合を炊くのにちょうどよいサイズ。家に持ち帰って、炊飯や調理を楽しむ方も多く、この窯を使ったレシピがネットを賑わせている。使用済みの容器は回収して再利用したり、益子に運んで粉砕し陶土に混ぜ込んでいるらしい。<br>　そんな峠の釜飯だが、ここで食べられるとは思っていなかったので、異論なくお食事タイムに…。売り切れのことも多いらしいが、平日と言うこともあって今回は難なく買えた。<br> すると、売り場でちょっと気になる弁当を発見。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19514,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/7_1.jpg" alt="" class="wp-image-19514"/><figcaption>この装い…たまりませんよねぇ。異様なオーラを発しておりました</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　包み紙が妙にレトロで郷愁を誘う。鶏めし弁当と書いてあって心が疼いた。調べてみれば、なんと発売は昭和９年！88年もの間、売り続けられてきたことになるが、まったく知らなかった。ちなみに、鶏料理の伝統がある九州出身の先代主人が発案したのだという。<br>　茶飯、鶏そぼろ、鶏の照り焼き、コールドチキン、海苔、赤こんにゃく、舞茸入り肉団子、栗甘露煮、かりかり梅、わさび風味野沢菜漬け…あまりの完成度に驚かされた。主菜である鶏肉の活かし方から、おかずの種類、バランスまで文句のつけようがない。なんと鶏は、そぼろ、コールドチキン、照り焼きと、調理法を変え、茶飯の上に乗っている。家に持ち帰ったら、これだけで酒が楽しめる陣容だ。さらに、照り焼きは海苔を敷いた上に乗せるという凝りようで、作り手の弁当愛に胸を打たれる。<br>　茶飯の味は鶏たちをじゃましない絶妙な加減。すべてが計算され尽くした逸品で、いやぁ、これで1100円とはおそれいりました。<br>　88年前から変わらぬ味なのか…時代に合わせて変容して今の姿があるのか…気になるところだけど、崎陽軒のシウマイ弁当と肩を並べると言っても過言ではない。どうやら、このサービスエリアと高崎駅、製造元の本社のみで販売らしいが、都内でも売ってくれればいいのに…。<br>　そんなわけで、峠の釜めしの影が薄くなってしまったけれど、共に心を温める老舗弁当。このふたつを同じ場所で楽しめたのだから、この旅は幸先がいい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19515,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/8_1.jpg" alt="" class="wp-image-19515"/><figcaption>おなじみ、峠の釜めしも健在。変わらぬ姿に癒される</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":19516,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/9_1.jpg" alt="" class="wp-image-19516"/><figcaption>ふたを開けるといつもの顔ぶれが…ほっこりする瞬間</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>
旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="980" height="735" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1.jpg 980w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-768x576.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-80x60.jpg 80w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-265x198.jpg 265w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-696x522.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/5_1-560x420.jpg 560w" sizes="auto, (max-width: 980px) 100vw, 980px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>上信越道で出会った御年88歳の激ウマ弁当</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　ルートは外環道路経由で、関越自動車道へ。藤岡I.C.から上信越道に入り、碓氷軽井沢I.C.で降りて軽井沢…というコースをとった。<br>　上信越道に入ったあたりでさすがに空腹を覚え、トイレ休憩も兼ねて、横川のサービスエリアに寄ることにした。いつもの行き当たりばったりの旅だから、どこに入ればどんなものが食べられる…なんて調べてもいない。晩にはホテルの洋食が待っているから、蕎麦やうどん等で軽く済ませようと、クルマを停めたのだが、トイレに向かうと妙なものが目に入った。ゴミ箱のような大きなワゴンに、丼ぶりがたくさん入っている。近寄ってみると、「峠の釜飯」の容器の回収箱だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":19513,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/6_1.jpg" alt="" class="wp-image-19513"/><figcaption>横川のサービスエリアに入ると、釜飯の回収ワゴンが目に入った</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　関東周辺の方ならご存じだろうが、峠の釜飯といえば人気の駅弁。昭和33年に信越線横川駅で発売され、今なお絶大な支持を集める。益子焼で有名な栃木県の益子で焼かれた素朴な容器が旅情をかきたて、累計は１億7000万個にのぼるという。<br>　素焼きの土釜は米１合を炊くのにちょうどよいサイズ。家に持ち帰って、炊飯や調理を楽しむ方も多く、この窯を使ったレシピがネットを賑わせている。使用済みの容器は回収して再利用したり、益子に運んで粉砕し陶土に混ぜ込んでいるらしい。<br>　そんな峠の釜飯だが、ここで食べられるとは思っていなかったので、異論なくお食事タイムに…。売り切れのことも多いらしいが、平日と言うこともあって今回は難なく買えた。<br> すると、売り場でちょっと気になる弁当を発見。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/7_1.jpg" alt="" class="wp-image-19514"/><figcaption>この装い…たまりませんよねぇ。異様なオーラを発しておりました</figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>　包み紙が妙にレトロで郷愁を誘う。鶏めし弁当と書いてあって心が疼いた。調べてみれば、なんと発売は昭和９年！88年もの間、売り続けられてきたことになるが、まったく知らなかった。ちなみに、鶏料理の伝統がある九州出身の先代主人が発案したのだという。<br>　茶飯、鶏そぼろ、鶏の照り焼き、コールドチキン、海苔、赤こんにゃく、舞茸入り肉団子、栗甘露煮、かりかり梅、わさび風味野沢菜漬け…あまりの完成度に驚かされた。主菜である鶏肉の活かし方から、おかずの種類、バランスまで文句のつけようがない。なんと鶏は、そぼろ、コールドチキン、照り焼きと、調理法を変え、茶飯の上に乗っている。家に持ち帰ったら、これだけで酒が楽しめる陣容だ。さらに、照り焼きは海苔を敷いた上に乗せるという凝りようで、作り手の弁当愛に胸を打たれる。<br>　茶飯の味は鶏たちをじゃましない絶妙な加減。すべてが計算され尽くした逸品で、いやぁ、これで1100円とはおそれいりました。<br>　88年前から変わらぬ味なのか…時代に合わせて変容して今の姿があるのか…気になるところだけど、崎陽軒のシウマイ弁当と肩を並べると言っても過言ではない。どうやら、このサービスエリアと高崎駅、製造元の本社のみで販売らしいが、都内でも売ってくれればいいのに…。<br>　そんなわけで、峠の釜めしの影が薄くなってしまったけれど、共に心を温める老舗弁当。このふたつを同じ場所で楽しめたのだから、この旅は幸先がいい。</p>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/8_1.jpg" alt="" class="wp-image-19515"/><figcaption>おなじみ、峠の釜めしも健在。変わらぬ姿に癒される</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/11/9_1.jpg" alt="" class="wp-image-19516"/><figcaption>ふたを開けるといつもの顔ぶれが…ほっこりする瞬間</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：三浦 修</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>
旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】９日間、2000㎞のぐうたらワゴン旅　その15</title>
		<link>https://autobild.jp/14429/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 01 Apr 2022 22:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1047" height="791" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1.jpg 1047w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-300x227.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-1024x774.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-768x580.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-80x60.jpg 80w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-696x526.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/1タイトル_1-556x420.jpg 556w" sizes="auto, (max-width: 1047px) 100vw, 1047px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>夢のような9日間。2000㎞のエピローグ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　鞆の浦を巡り、瀬戸内の旅は幕を閉じた。で、東京へ戻る前にもう1度神戸に向かい、そこで一泊してゆっくり休むことにした。<br>　東京へは新名神高速道路を経て、新東名を走ろうと決めていたが、帰途は気楽なものである。時間の制限もないから、無事に帰ることだけを心掛ければいい。考えることと言ったら、どこのサービスエリアで休憩するか…くらいのもの……のはずだった。<br>　琵琶湖の近く、草津ジャンクションを過ぎたあたりで、そろそろトイレ休憩でもしようかと思った時のことだ。道路標識の「信楽」の二文字が目に入った。焼き物の里だ。<br>　ちょうど、NHKの朝の連続テレビ小説で信楽の女性陶芸家、神山清子さんをモデルにした「スカーレット」というドラマを放映していたので、少し興味が湧いた。「朝ドラでやってるし、ちょっと降りてみるか」なんて軽いノリで話がまとまり、インターチェンジを出ることに…。またまた、思いつきで予定変更、いや新プランにアップグレードである（笑）。<br>　もちろん初訪問で、なんの下調べもしていないから、右も左も分からないし、どこへ行ったらいいかもノーアイデア。しかし、信楽は期待を裏切らない陶芸の町だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/2_1.jpg" alt="" class="wp-image-14431"/><figcaption>これが焼き物の里か……穏やかな風景に溜息が出た</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　幹線道路の至るところに、窯元や直売所の案内が立ち、大きな陶器や巨大なタヌキの置物が道端を飾る。私のような門外漢でさえ高揚するのだから、焼き物好きならたまらないだろう。目に入った直売所を２，３ヵ所寄ってみたが、結局何も買わずに終わった。あらかじめ信楽訪問が決まっていれば、“こんな陶器があったら”、とか“この窯に行ってみたい”とか、心づもりもできただろうが、ほんの1時間前まで、一路東京を目指してステアリングを握っていたわけだから、パッと目の前に陶器の山が現れても、目移りするばかりである。<br>　で、信楽の歴史や文化が分かるような施設はないものか？と、スマホで検索すると……。<br>　「滋賀県立陶芸の森」があって、そこには陶芸館という展示施設があるらしい。せっかく信楽に来たのだから、ちょっと見ていくか…と、またまた軽い気持ちで向かったのだが、そこでビッグサプライズが待っているとは思いもしなかった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/３_1.jpg" alt="" class="wp-image-14432"/><figcaption>どこに行っても、タヌキ、タヌキ、タヌキ…。信楽と書いて、タヌキと振り仮名をつけたいくらい</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　陶芸の森は思ったより広大で、陶芸に関する総合施設＆公園といった風情だ。その高台にある陶芸館はドーム型の屋根を二つ突き出した印象的な建物。近づくと企画展の案内が目に入った。「土と炎がつくる景　信楽の薪釜に挑んだ女流作家　」。そして、「神山清子」の名が…。朝ドラの主人公だ。そう、インターチェンジを降りるきっかけになったドラマの主人公の企画展が開かれていたのである。<br>　毎朝NHKに信楽が登場し、全国で視聴されるわけだから、それに合わせたイベントを企画するのは当たり前な話ではあるのだけれど、こっちにすれば幸運以外の何ものでもない。思いつきで高速を降りて、思いつきで検索し、思いつきで訪ねてみたら、当の本人の企画展が待っていたのである。我ながら強運…いや幸運。これだから、ぐうたら旅はやめられない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14433,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/4_5-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-14433"/><figcaption>まさか、こんな展開が…。信じられない幸運</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　そんな陶芸の森のひとときを終えると、小腹が空いてきた。幹線道路には飲食店が何軒かあったが、日が悪いのか暖簾を下ろしているところばかり。駅の方に行けば何かあるのではないかと、信楽駅を目指す。…と、その手前で「信楽陶芸村」という看板が目に入った。観光客向けの施設であることは明らかだったけれど、駐車場が入りやすかったので、これまたちょい寄りすることに。で、直売所や窯の歴史などの展示を見て回っていると、「のぼり窯カフェ」と書いてある。なんのこっちゃ？<br>　それは、紛うことなき「のぼり窯」だった。80年前に作られ、使われていたのぼり窯に、テーブルやチェアを運び込んで、照明を施してある。どうやら、煙などの環境問題で使われなくなった窯を転用しているようだ。信楽らしい斬新なアイデアに驚いたが、入ってみるとひんやりと涼しくて、落ち着いた空間だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14434,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/６_1.jpg" alt="" class="wp-image-14434"/><figcaption>のぼり窯カフェ……。お見事！</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/7_8-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-14435"/><figcaption>ひんやりしたカフェスペース。焼けて艶の出た壁が美しい</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　結局、駅の周りにも目ぼしい店はなく、高速でどこかサービスエリアにでも入るか…と、再びインターチェンジに向かう。すると、その手前で目に入った看板に心惹かれた。<br>　「釜炊近江米　銀俵」とある。ということは、信楽焼きの窯でたくのだろうし、信楽の器で供されるはずだ。旅を締めくくるのにこんなふさわしい飯はない。<br>　聞けば、信楽産米にこだわっているとのこと。やはり信楽焼きの特注二升炊き羽釜で炊いているのだった。もちろん、食器も地元産。甘みの強い米を噛み締めながら、しみじみ旅を振り返った。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/９_1.jpg" alt="" class="wp-image-14436"/><figcaption>銀俵の定食。この旅を締めくくる逸品だった</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　9日間、2000㎞のぐうたら旅。2人と1台の長旅は、終わってみればあっという間だった。スマホに収めた画像はあまりにも多くて整理するのも溜息が出る。あれもこれもと欲張ったことだけは確かで、還暦の身には負荷オーバーな部分もあったかもしれない。<br>　しかし、211のステーションワゴンは、私たちが旅の足に求めるすべてを充分に満たしてくれ、相棒としても心強い、気の置けない存在だった。彼に身を委ねる旅は至福のひと言だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14437,"width":473,"height":630,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/04/１０_1.jpg" alt="" class="wp-image-14437" width="473" height="630"/><figcaption>振り返れば、あっという間の9日間。ワゴン旅の醍醐味を満喫した</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　このところ、“次は九州まで行こうか…”なんてことを本気六割、冗談四割で口にしたりしているけれど、それはもちろん、この相棒が元気でいてくれてのこと。ほかのクルマで行くなんて想像もできないし、行きたくもない。<br>　とはいえ、それまでも温泉巡りだの、果樹園遊びだの、釣りだの、キャンプだのと働いてもらわなくっちゃ…いや、一緒に遊んでもらわなくっちゃならない。ひねもすのたりワゴン生活は、まだまだ続くのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
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<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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<h2>夢のような9日間。2000㎞のエピローグ</h2>
<!-- /wp:heading -->

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<p>　鞆の浦を巡り、瀬戸内の旅は幕を閉じた。で、東京へ戻る前にもう1度神戸に向かい、そこで一泊してゆっくり休むことにした。<br>　東京へは新名神高速道路を経て、新東名を走ろうと決めていたが、帰途は気楽なものである。時間の制限もないから、無事に帰ることだけを心掛ければいい。考えることと言ったら、どこのサービスエリアで休憩するか…くらいのもの……のはずだった。<br>　琵琶湖の近く、草津ジャンクションを過ぎたあたりで、そろそろトイレ休憩でもしようかと思った時のことだ。道路標識の「信楽」の二文字が目に入った。焼き物の里だ。<br>　ちょうど、NHKの朝の連続テレビ小説で信楽の女性陶芸家、神山清子さんをモデルにした「スカーレット」というドラマを放映していたので、少し興味が湧いた。「朝ドラでやってるし、ちょっと降りてみるか」なんて軽いノリで話がまとまり、インターチェンジを出ることに…。またまた、思いつきで予定変更、いや新プランにアップグレードである（笑）。<br>　もちろん初訪問で、なんの下調べもしていないから、右も左も分からないし、どこへ行ったらいいかもノーアイデア。しかし、信楽は期待を裏切らない陶芸の町だった。</p>
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<p>　幹線道路の至るところに、窯元や直売所の案内が立ち、大きな陶器や巨大なタヌキの置物が道端を飾る。私のような門外漢でさえ高揚するのだから、焼き物好きならたまらないだろう。目に入った直売所を２，３ヵ所寄ってみたが、結局何も買わずに終わった。あらかじめ信楽訪問が決まっていれば、“こんな陶器があったら”、とか“この窯に行ってみたい”とか、心づもりもできただろうが、ほんの1時間前まで、一路東京を目指してステアリングを握っていたわけだから、パッと目の前に陶器の山が現れても、目移りするばかりである。<br>　で、信楽の歴史や文化が分かるような施設はないものか？と、スマホで検索すると……。<br>　「滋賀県立陶芸の森」があって、そこには陶芸館という展示施設があるらしい。せっかく信楽に来たのだから、ちょっと見ていくか…と、またまた軽い気持ちで向かったのだが、そこでビッグサプライズが待っているとは思いもしなかった。</p>
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<p>　陶芸の森は思ったより広大で、陶芸に関する総合施設＆公園といった風情だ。その高台にある陶芸館はドーム型の屋根を二つ突き出した印象的な建物。近づくと企画展の案内が目に入った。「土と炎がつくる景　信楽の薪釜に挑んだ女流作家　」。そして、「神山清子」の名が…。朝ドラの主人公だ。そう、インターチェンジを降りるきっかけになったドラマの主人公の企画展が開かれていたのである。<br>　毎朝NHKに信楽が登場し、全国で視聴されるわけだから、それに合わせたイベントを企画するのは当たり前な話ではあるのだけれど、こっちにすれば幸運以外の何ものでもない。思いつきで高速を降りて、思いつきで検索し、思いつきで訪ねてみたら、当の本人の企画展が待っていたのである。我ながら強運…いや幸運。これだから、ぐうたら旅はやめられない。</p>
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<p>　そんな陶芸の森のひとときを終えると、小腹が空いてきた。幹線道路には飲食店が何軒かあったが、日が悪いのか暖簾を下ろしているところばかり。駅の方に行けば何かあるのではないかと、信楽駅を目指す。…と、その手前で「信楽陶芸村」という看板が目に入った。観光客向けの施設であることは明らかだったけれど、駐車場が入りやすかったので、これまたちょい寄りすることに。で、直売所や窯の歴史などの展示を見て回っていると、「のぼり窯カフェ」と書いてある。なんのこっちゃ？<br>　それは、紛うことなき「のぼり窯」だった。80年前に作られ、使われていたのぼり窯に、テーブルやチェアを運び込んで、照明を施してある。どうやら、煙などの環境問題で使われなくなった窯を転用しているようだ。信楽らしい斬新なアイデアに驚いたが、入ってみるとひんやりと涼しくて、落ち着いた空間だった。</p>
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<p>　結局、駅の周りにも目ぼしい店はなく、高速でどこかサービスエリアにでも入るか…と、再びインターチェンジに向かう。すると、その手前で目に入った看板に心惹かれた。<br>　「釜炊近江米　銀俵」とある。ということは、信楽焼きの窯でたくのだろうし、信楽の器で供されるはずだ。旅を締めくくるのにこんなふさわしい飯はない。<br>　聞けば、信楽産米にこだわっているとのこと。やはり信楽焼きの特注二升炊き羽釜で炊いているのだった。もちろん、食器も地元産。甘みの強い米を噛み締めながら、しみじみ旅を振り返った。</p>
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<p>　9日間、2000㎞のぐうたら旅。2人と1台の長旅は、終わってみればあっという間だった。スマホに収めた画像はあまりにも多くて整理するのも溜息が出る。あれもこれもと欲張ったことだけは確かで、還暦の身には負荷オーバーな部分もあったかもしれない。<br>　しかし、211のステーションワゴンは、私たちが旅の足に求めるすべてを充分に満たしてくれ、相棒としても心強い、気の置けない存在だった。彼に身を委ねる旅は至福のひと言だった。</p>
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<p>　このところ、“次は九州まで行こうか…”なんてことを本気六割、冗談四割で口にしたりしているけれど、それはもちろん、この相棒が元気でいてくれてのこと。ほかのクルマで行くなんて想像もできないし、行きたくもない。<br>　とはいえ、それまでも温泉巡りだの、果樹園遊びだの、釣りだの、キャンプだのと働いてもらわなくっちゃ…いや、一緒に遊んでもらわなくっちゃならない。ひねもすのたりワゴン生活は、まだまだ続くのである。</p>
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<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
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<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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		<title>クラス1番のカッコよさ　プジョー 508 SWはイケメン優等生</title>
		<link>https://autobild.jp/13630/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 29 Mar 2022 06:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[セダン＆ワゴン]]></category>
		<category><![CDATA[テスト]]></category>
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		<category><![CDATA[フランス車]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1284" height="962" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n.jpg 1284w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-300x225.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-1024x767.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-768x575.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-80x60.jpg 80w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-265x198.jpg 265w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-696x521.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-1068x800.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/266820426_3035818060007559_2560956614771735694_n-561x420.jpg 561w" sizes="auto, (max-width: 1284px) 100vw, 1284px" /></div><!-- wp:paragraph -->
<p><strong>アウトビルトジャパンスタッフによる恒例のインプレッション「弾丸ドライブ」、人気SUV3モデルに続いて行ったのは「バンパイア顔」になった新生プジョーのフラッグシップ508 SW GT HYBRIDのテストドライブだ。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>まずはスペックのおさらいから、プジョー 508 SW GT HYBRIDの大きさは、メルセデスCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4、VWパサートとほぼ同じ。パワーユニットは1.6リッターガソリンエンジンを搭載するプラグインハイブリッドシステム。タイヤは235/45/18で試乗車はミシュラン パイロットスポーツ4が装着されていた。ボディカラーはセレベス・ブルーという緑がかった素敵な色である。色のセンスの良さはプジョーの真骨頂だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/IMG-1630_1.jpg" alt="" class="wp-image-14262"/><figcaption>エッジが効いた複雑な造形のフロントマスクはオリジナリティが高く、そしてカッコイイ。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>プジョーは「208」を皮切りに、顔つきが「バンパイア顔」などと呼ばれる共通デザインに変更され、さらにはロゴマークまで変わるという大きな変革が行われた。そのスタイリッシュなデザインが広く受け入れられ、プジョーブランドは記録的な販売実績を得ることになる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/IMG-1629_1.jpg" alt="" class="wp-image-14263"/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/IMG-1631_1-1024x783.jpg" alt="" class="wp-image-14264"/><figcaption>ブラックアウトされたテールレンズとワイパー下に「PEUGEOT」のレタリング。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:heading {"level":3} -->
<h3>カッコイイ！</h3>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、プジョーも例外なく「2008」などSUVの評価が非常に高いが、セダン、ステーションワゴンのタイプは低い着座位置からくる落ち着き、安定感が私は好きである。特に508SWはスポーツカーのごとく低いと感じさせるのだ。膝を大きく曲げて乗り込む必要があり、コンベンショナルなセダン、ワゴンに乗るのとはちょっと違う印象。サッシュレスのドアもスポーティーな印象を増幅する。運転席に乗り込むとグラスエリアの狭さも相まって、囲まれ感が強く実にスポーティーで“やる気”が増す。プジョー独自の小径のステアリング、コンソール周り、着座してまず思ったのが「508カッコイイ！」であった。近頃感じたことがない感覚である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14265,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09080_1.jpg" alt="" class="wp-image-14265"/><figcaption>やる気にさせるコックピット。ピアノキースイッチの操作性はイマイチ。</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09070_1.jpg" alt="" class="wp-image-14266"/><figcaption>座り心地良し、見た目も良い前後のシート。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":14267,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09078_1.jpg" alt="" class="wp-image-14267"/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09077_1.jpg" alt="" class="wp-image-14268"/></figure>
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<!-- wp:image {"id":14276,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09065_1.jpg" alt="" class="wp-image-14276"/><figcaption>身長170㎝のドライバーにポジションを合わせた際の足元は広く快適。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:heading {"level":3} -->
<h3>セッティングはシビア</h3>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さあ、逸る気持ちを抑えながら高速道路で西へ西へ。ハンドリングは以前乗った一世代前の308SWに似ているのはプジョーだから当たり前としても、ガチっとした直進安定性はなく、常にドライバーに補正を要求するタイプ。それにしても不安定というか左に行きたがる傾向が強いので、タイヤの空気圧のバラツキを疑い、サービスエリアで空気入れをお借りしてみると・・・見事にバラバラ。適正値で均一にして再スタートすると、ビタッと安定の直進性を示し、それはそれは素晴らしいハンドリングへと早変わり。というか、これが本来の走りだったのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14269,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/タイヤチェック_充電器-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-14269"/><figcaption>空気圧を調整したらバッチリ決まった。結局使えなかったサービスエリアの充電器。EVは「計画的ドライブ」が必要だ。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:heading {"level":3} -->
<h3>余裕の長距離ランナーだけど</h3>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>パワーユニットは控えめだが十分なパワーで、流れをリードすることも可能だ。しかし、ハイブリッドシステムについては、そのメリットを感じることは最後までできなかった。システム合計出力は225psで過不足ないパワーだが、パワーアシストというよりは、燃費向上をアシストするタイプのようだ。何しろ電動モーターのみでの航続距離が56kmと短い。実際には56km走る前にバッテリーが空になってしまうと思われた。ならば、回生して充電すればいいのだが、どれだけ頑張っても回生では半分も充電されることはなかった。おまけに、燃料タンクが43リットルと小さいため、頻繁にガソリンスタンドへ行く必要がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14275,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/メーターとうなぎ-1024x368.jpg" alt="" class="wp-image-14275"/><figcaption>数パターンのグラフィックが選べるメーターはキレイだが、外気温など必要な情報は得られにくい 。小さなガソリンタンクなので、すぐお腹がすく。名古屋でうな丼を食べてドライバーの空腹を満たした。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>燃費は一般道、高速道路合わせたトータルで約14km/Lとなった。良くもなく、悪くもない現実的な数字であるが、乗り心地の良さ、カッコ良さが際立っているのは声を大にして言いたい。是非フランス本国仕様（左ハンドル）に乗ってフランスの空気、エスプリを感じながら乗りたい。兎にも角にも、今買える新車の中で一番欲しいクルマだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14272,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09066_1.jpg" alt="" class="wp-image-14272"/><figcaption>右側に「FOCAL」オーディオシステムのスーパーウーファーが見える。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【プジョー 508 SW GT HYBRID】</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:table -->
<figure class="wp-block-table"><table class=""><tbody><tr><td>車両型式</td><td>3LA-R85G06H</td></tr><tr><td>全長×全幅×全高</td><td>4,790×1,860×1,420mm</td></tr><tr><td>ホイールベース</td><td>2,800mm</td></tr><tr><td>車両重量</td><td>1,850kg</td></tr><tr><td>車両定員</td><td>5名</td></tr><tr><td>燃費（WLTCモード）</td><td>15.5km/ℓ</td></tr><tr><td>エンジン</td><td>直列4気筒 DOHC ターボ</td></tr><tr><td>排気量</td><td>1,598㏄</td></tr><tr><td>最高出力（ネット値）</td><td>180PS（133kW）/6,000rpm</td></tr><tr><td>最大トルク（ネット値）</td><td>300Nm/3,000rpm</td></tr><tr><td>電動機（モーター）</td><td>交流同期電動機</td></tr><tr><td>最高出力</td><td> 110ps（81kW）/2,500rpm </td></tr><tr><td>最大トルク</td><td>320Nm/500-2,500rpm</td></tr><tr><td>バッテリー</td><td>リチウムイオン電池</td></tr><tr><td>燃料タンク容量</td><td>43リットル</td></tr><tr><td>使用燃料</td><td>無鉛プレミアム</td></tr><tr><td>トランスミッション</td><td>8速オートマチック</td></tr><tr><td>駆動方式</td><td>FF</td></tr><tr><td>タイヤサイズ</td><td>235/45 ZR18</td></tr></tbody></table></figure>
<!-- /wp:table -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>車両本体価格（オプション込み）：￥6,547,000（消費税10％込み）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14277,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/IMG-1653_1.jpg" alt="" class="wp-image-14277"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：アウトビルトジャパン</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<p><strong>アウトビルトジャパンスタッフによる恒例のインプレッション「弾丸ドライブ」、人気SUV3モデルに続いて行ったのは「バンパイア顔」になった新生プジョーのフラッグシップ508 SW GT HYBRIDのテストドライブだ。</strong></p>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>まずはスペックのおさらいから、プジョー 508 SW GT HYBRIDの大きさは、メルセデスCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4、VWパサートとほぼ同じ。パワーユニットは1.6リッターガソリンエンジンを搭載するプラグインハイブリッドシステム。タイヤは235/45/18で試乗車はミシュラン パイロットスポーツ4が装着されていた。ボディカラーはセレベス・ブルーという緑がかった素敵な色である。色のセンスの良さはプジョーの真骨頂だ。</p>
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<p>プジョーは「208」を皮切りに、顔つきが「バンパイア顔」などと呼ばれる共通デザインに変更され、さらにはロゴマークまで変わるという大きな変革が行われた。そのスタイリッシュなデザインが広く受け入れられ、プジョーブランドは記録的な販売実績を得ることになる。</p>
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<h3>カッコイイ！</h3>
<!-- /wp:heading -->

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<p>さて、プジョーも例外なく「2008」などSUVの評価が非常に高いが、セダン、ステーションワゴンのタイプは低い着座位置からくる落ち着き、安定感が私は好きである。特に508SWはスポーツカーのごとく低いと感じさせるのだ。膝を大きく曲げて乗り込む必要があり、コンベンショナルなセダン、ワゴンに乗るのとはちょっと違う印象。サッシュレスのドアもスポーティーな印象を増幅する。運転席に乗り込むとグラスエリアの狭さも相まって、囲まれ感が強く実にスポーティーで“やる気”が増す。プジョー独自の小径のステアリング、コンソール周り、着座してまず思ったのが「508カッコイイ！」であった。近頃感じたことがない感覚である。</p>
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<h3>セッティングはシビア</h3>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さあ、逸る気持ちを抑えながら高速道路で西へ西へ。ハンドリングは以前乗った一世代前の308SWに似ているのはプジョーだから当たり前としても、ガチっとした直進安定性はなく、常にドライバーに補正を要求するタイプ。それにしても不安定というか左に行きたがる傾向が強いので、タイヤの空気圧のバラツキを疑い、サービスエリアで空気入れをお借りしてみると・・・見事にバラバラ。適正値で均一にして再スタートすると、ビタッと安定の直進性を示し、それはそれは素晴らしいハンドリングへと早変わり。というか、これが本来の走りだったのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14269,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/タイヤチェック_充電器-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-14269"/><figcaption>空気圧を調整したらバッチリ決まった。結局使えなかったサービスエリアの充電器。EVは「計画的ドライブ」が必要だ。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:heading {"level":3} -->
<h3>余裕の長距離ランナーだけど</h3>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>パワーユニットは控えめだが十分なパワーで、流れをリードすることも可能だ。しかし、ハイブリッドシステムについては、そのメリットを感じることは最後までできなかった。システム合計出力は225psで過不足ないパワーだが、パワーアシストというよりは、燃費向上をアシストするタイプのようだ。何しろ電動モーターのみでの航続距離が56kmと短い。実際には56km走る前にバッテリーが空になってしまうと思われた。ならば、回生して充電すればいいのだが、どれだけ頑張っても回生では半分も充電されることはなかった。おまけに、燃料タンクが43リットルと小さいため、頻繁にガソリンスタンドへ行く必要がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14275,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/メーターとうなぎ-1024x368.jpg" alt="" class="wp-image-14275"/><figcaption>数パターンのグラフィックが選べるメーターはキレイだが、外気温など必要な情報は得られにくい 。小さなガソリンタンクなので、すぐお腹がすく。名古屋でうな丼を食べてドライバーの空腹を満たした。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>燃費は一般道、高速道路合わせたトータルで約14km/Lとなった。良くもなく、悪くもない現実的な数字であるが、乗り心地の良さ、カッコ良さが際立っているのは声を大にして言いたい。是非フランス本国仕様（左ハンドル）に乗ってフランスの空気、エスプリを感じながら乗りたい。兎にも角にも、今買える新車の中で一番欲しいクルマだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14272,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/DSC09066_1.jpg" alt="" class="wp-image-14272"/><figcaption>右側に「FOCAL」オーディオシステムのスーパーウーファーが見える。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【プジョー 508 SW GT HYBRID】</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:table -->
<figure class="wp-block-table"><table class=""><tbody><tr><td>車両型式</td><td>3LA-R85G06H</td></tr><tr><td>全長×全幅×全高</td><td>4,790×1,860×1,420mm</td></tr><tr><td>ホイールベース</td><td>2,800mm</td></tr><tr><td>車両重量</td><td>1,850kg</td></tr><tr><td>車両定員</td><td>5名</td></tr><tr><td>燃費（WLTCモード）</td><td>15.5km/ℓ</td></tr><tr><td>エンジン</td><td>直列4気筒 DOHC ターボ</td></tr><tr><td>排気量</td><td>1,598㏄</td></tr><tr><td>最高出力（ネット値）</td><td>180PS（133kW）/6,000rpm</td></tr><tr><td>最大トルク（ネット値）</td><td>300Nm/3,000rpm</td></tr><tr><td>電動機（モーター）</td><td>交流同期電動機</td></tr><tr><td>最高出力</td><td> 110ps（81kW）/2,500rpm </td></tr><tr><td>最大トルク</td><td>320Nm/500-2,500rpm</td></tr><tr><td>バッテリー</td><td>リチウムイオン電池</td></tr><tr><td>燃料タンク容量</td><td>43リットル</td></tr><tr><td>使用燃料</td><td>無鉛プレミアム</td></tr><tr><td>トランスミッション</td><td>8速オートマチック</td></tr><tr><td>駆動方式</td><td>FF</td></tr><tr><td>タイヤサイズ</td><td>235/45 ZR18</td></tr></tbody></table></figure>
<!-- /wp:table -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>車両本体価格（オプション込み）：￥6,547,000（消費税10％込み）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":14277,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/IMG-1653_1.jpg" alt="" class="wp-image-14277"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text＆Photo：アウトビルトジャパン</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】９日間、2000㎞のぐうたらワゴン旅　その14</title>
		<link>https://autobild.jp/13681/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 18 Mar 2022 22:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[カープソース]]></category>
		<category><![CDATA[ステーションワゴン]]></category>
		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[ひねもすのたり]]></category>
		<category><![CDATA[ロングドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[常夜燈]]></category>
		<category><![CDATA[広島県]]></category>
		<category><![CDATA[潮待ち]]></category>
		<category><![CDATA[福山市]]></category>
		<category><![CDATA[鞆の浦]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://autobild.jp/?p=13681</guid>

					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1037" height="692" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1.jpg 1037w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-1024x683.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-629x420.jpg 629w" sizes="auto, (max-width: 1037px) 100vw, 1037px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>江戸の薫りを求めて、福山へ。</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　福山の市街地は東京周辺でも見るような光景と交通事情だったが、田尻あたりから瀬戸内海沿いを走るようになると雰囲気は一変する。交通量が減り始めるかわりに、地元の老人が運転する軽トラックが超マイペースで走っていて時間を食われたりする。歩道からはみ出すように歩く小学生の列にもハラハラする。でも、それはそれで楽しい。速度を上げずのんびり走ることになるから、すーっと走り過ぎてしまうような小さな集落や、ちょっとした海辺の変化に気づき、目を喜ばせてくれるからだ。<br>　鞆の浦は想像した以上に小ぶりな街だった。起伏に富んでいて、道が狭い。ちょっと内側に入れば、Eクラスのワゴン程度であっても、角を曲がったり、対向車とすれ違ったりする時には気を遣う。それもまた楽しい。江戸時代の姿を色濃く残しているであろう空間に、現代の交通手段を持ち込んでアジャストさせるのは、ちょっと大げさに言えばタイムマシーンのようで心が躍った。そして、ジオラマの街にミニカーを走らせ、それを俯瞰で眺めているような気分にもなるのである。<br>　そんなこんなで、楽しく右往左往しながら、なんとか港を見下ろす高台の駐車場にクルマを収めた。そこから船着き場周辺までは、迷路というかクロスワードパズルのように、細道が絡み合っている。そこをうろうろ彷徨うのが実に楽しいのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13683,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/1_1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13683"/><figcaption>鞆の浦は小ぢんまりとした海辺の集落。しっとりとした風情が漂う</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13682,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/2_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13682"/><figcaption>道沿いに並ぶ家々も、時代を感じさせる設えが多い</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　土産店でもらった観光マップには、そんな街の様子が散歩目線で丁寧に記されていた。それを片手に歩いていくのだが、角に立つたびにキョロキョロっとして、その先に広がる光景を確認しながら進む。近道ではなく、面白そうなルートを捜してマップと実景を見比べるのである。その結果、思いがけず近道を見つけたり、すでに通った道に意外な経路から再び出会ったり…。それがアップダウンを伴っているのだから楽しくないわけがない。<br>　しかし結論から言うと、鞆の浦自体は、描いていたイメージと違う部分が散見され、「やっぱりねぇ…」という想いがほんの少し湧いたのだった。まぁ、今ではどこの観光地も、その街の歴史や薫りと合わないんじゃないかなぁ…と思えるような場違いの店や、インスタ映えを狙った急ごしらえの演出が現れたりして、軽井沢や竹下通りに見えてしまうことが少なくない。鞆の浦とて例外ではなく、仕方のないことだが、僅かだったのが救いだ。<br>　むしろ、「潮待ち」が万葉集に詠まれたとか、江戸の船着き場が残っているとか耳にして、京都の太秦や明治村のようなイメージを勝手に膨らませていた自分の短絡ぶりに呆れた。そう、勝手な片想いなのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13684,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/3_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13684"/><figcaption>潮の干満を利用して航行した時代、ここは「潮待ち」の場として栄えたという</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13685,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/4_1-2-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13685"/><figcaption>道が細く、入り組んでいるので、タクシーもこの姿</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13686,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/5_6_1-1024x680.jpg" alt="" class="wp-image-13686"/><figcaption>（左）鞆の浦のシンボル的存在、「常夜燈」。現存する江戸時代の常夜燈としては日本一の大きさだとか。現在でも灯りがともり、情緒ある風景を楽しめる（右）時代劇の世界に入ったような光景があちらこちらに現れる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　……が、街の外れで、そんなモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような出会いが待っていた。淀媛神社を目指していた時のこと。道沿いの民家の間から、ひょい、ひょいっと瀬戸内の海が見えるので近寄って覗き込んでみると、建物の裏手に小さな船着きがあり、そのすぐ沖には、2人か３人乗りのキャビンもない、小舟が何艘か波に揺れていた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13688,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/7_1-1-1024x767.jpg" alt="" class="wp-image-13688"/><figcaption>お好み焼き屋の暖簾に「カープソース」の文字が…。ここが広島であることを再確認した(笑)</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13687,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/8_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13687"/><figcaption>通りに面した家の裏を覗いたら、そこは海。小さな船が何艘か繋がれていた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　神社からの帰途、駐車場へ戻ろうとその道を引き返してきたら、ひとりのおばあさんがリヤカーのような荷車を道の脇に停め、慌ただしく動いている。あの家の前だ。見れば、脇に置いた発泡スチロールの箱から魚を取り出して、荷車の上に並べている。<br>　クロダイ、カサゴ、カレイ…墨まみれになった小さなイカもたくさんいた。魚はみんな生きていて飛び跳ねている。だから荷台に乗せた端から歩道のアスファルトへ飛び出していく。大きなクロダイなどは勢いあまって車道まで転がり出て、ヒヤっとした。<br>　そのたびに彼女は慌てて追いかけ、両手で捕まえては荷台に戻す。また跳ね出しては拾いに行く…そのイタチごっこがあまりに滑稽で、惹きつけられ声を掛けてみた。<br>　すると、捕れたばかりの魚をここで売っているのだという。下ごしらえや料理法など…ていねいに魚の説明をしてくれる。これから神戸に戻るのだと伝えると、氷はあるから大丈夫だよ…と笑った。しかし、私はこの旅で大きなミスを犯していた。いつもなら必ず積んでおくクーラーボックスがなかったのである。東京を出る時に、戻るのは9日後だからいくらなんでも生鮮品を持ち帰るのは無理だろうと積まずに出てしまった。氷があると言われてもそれだけではどうにもならない。<br>　だから目の前で跳ねまわる瀬戸内の恵み…目の黒々とした魚たちを前にして、あきらめざるを得なかった。しかし、「じゃ、ちゃんと準備してまたおいで…」と、彼女は優しく微笑んだ。長々と話を交わしたあとで断ったにも関わらずだ。私たちの言葉を聞けば、遠方からの観光客であることも、一期一会の風来坊であることも分かったはずだ。またおいで…というひと言に込められた彼女の優しさに胸が熱くなった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　この出会いが鞆の浦と私の距離を縮めてくれた。彼女はずっとここで魚を売ってきたのだろうし、この街では昔から…それこそ江戸時代からこうして魚が売り買いされてきたに違いない。その素朴でたおやかな営み、触れ合いが、鞆の浦の姿であり、友人が私たちに見せたかったものなのだろう…と勝手に納得して、この日帰途についたのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13689,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/9_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13689"/><figcaption>空腹を覚えたので飲食店を捜したら「小魚料理」の文字が…。「瀬戸内に来たら雑魚を食べなさい」というあの言葉が頭をよぎった</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13690,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/10_1-1024x728.jpg" alt="" class="wp-image-13690"/><figcaption>港町、鞆の浦ならではの小魚料理…この一言にヤラれました</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13691,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/11_1.jpg" alt="" class="wp-image-13691"/><figcaption>こりゃ、抗えない。抗えるはずがない…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13692,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/12_1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13692"/><figcaption>小魚の甘酢漬けや甘露煮、エビなどが盛られた小魚定食</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13693,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/13_1.jpg" alt="" class="wp-image-13693"/><figcaption>刺身定食は、鞆の浦の小魚たちが盛り合わせに…絶品でした</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:html -->
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1037" height="692" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1.jpg 1037w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-1024x683.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1-629x420.jpg 629w" sizes="auto, (max-width: 1037px) 100vw, 1037px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>江戸の薫りを求めて、福山へ。</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　福山の市街地は東京周辺でも見るような光景と交通事情だったが、田尻あたりから瀬戸内海沿いを走るようになると雰囲気は一変する。交通量が減り始めるかわりに、地元の老人が運転する軽トラックが超マイペースで走っていて時間を食われたりする。歩道からはみ出すように歩く小学生の列にもハラハラする。でも、それはそれで楽しい。速度を上げずのんびり走ることになるから、すーっと走り過ぎてしまうような小さな集落や、ちょっとした海辺の変化に気づき、目を喜ばせてくれるからだ。<br>　鞆の浦は想像した以上に小ぶりな街だった。起伏に富んでいて、道が狭い。ちょっと内側に入れば、Eクラスのワゴン程度であっても、角を曲がったり、対向車とすれ違ったりする時には気を遣う。それもまた楽しい。江戸時代の姿を色濃く残しているであろう空間に、現代の交通手段を持ち込んでアジャストさせるのは、ちょっと大げさに言えばタイムマシーンのようで心が躍った。そして、ジオラマの街にミニカーを走らせ、それを俯瞰で眺めているような気分にもなるのである。<br>　そんなこんなで、楽しく右往左往しながら、なんとか港を見下ろす高台の駐車場にクルマを収めた。そこから船着き場周辺までは、迷路というかクロスワードパズルのように、細道が絡み合っている。そこをうろうろ彷徨うのが実に楽しいのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13683,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/1_1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13683"/><figcaption>鞆の浦は小ぢんまりとした海辺の集落。しっとりとした風情が漂う</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/2_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13682"/><figcaption>道沿いに並ぶ家々も、時代を感じさせる設えが多い</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　土産店でもらった観光マップには、そんな街の様子が散歩目線で丁寧に記されていた。それを片手に歩いていくのだが、角に立つたびにキョロキョロっとして、その先に広がる光景を確認しながら進む。近道ではなく、面白そうなルートを捜してマップと実景を見比べるのである。その結果、思いがけず近道を見つけたり、すでに通った道に意外な経路から再び出会ったり…。それがアップダウンを伴っているのだから楽しくないわけがない。<br>　しかし結論から言うと、鞆の浦自体は、描いていたイメージと違う部分が散見され、「やっぱりねぇ…」という想いがほんの少し湧いたのだった。まぁ、今ではどこの観光地も、その街の歴史や薫りと合わないんじゃないかなぁ…と思えるような場違いの店や、インスタ映えを狙った急ごしらえの演出が現れたりして、軽井沢や竹下通りに見えてしまうことが少なくない。鞆の浦とて例外ではなく、仕方のないことだが、僅かだったのが救いだ。<br>　むしろ、「潮待ち」が万葉集に詠まれたとか、江戸の船着き場が残っているとか耳にして、京都の太秦や明治村のようなイメージを勝手に膨らませていた自分の短絡ぶりに呆れた。そう、勝手な片想いなのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/3_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13684"/><figcaption>潮の干満を利用して航行した時代、ここは「潮待ち」の場として栄えたという</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/4_1-2-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13685"/><figcaption>道が細く、入り組んでいるので、タクシーもこの姿</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/5_6_1-1024x680.jpg" alt="" class="wp-image-13686"/><figcaption>（左）鞆の浦のシンボル的存在、「常夜燈」。現存する江戸時代の常夜燈としては日本一の大きさだとか。現在でも灯りがともり、情緒ある風景を楽しめる（右）時代劇の世界に入ったような光景があちらこちらに現れる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　……が、街の外れで、そんなモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような出会いが待っていた。淀媛神社を目指していた時のこと。道沿いの民家の間から、ひょい、ひょいっと瀬戸内の海が見えるので近寄って覗き込んでみると、建物の裏手に小さな船着きがあり、そのすぐ沖には、2人か３人乗りのキャビンもない、小舟が何艘か波に揺れていた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/7_1-1-1024x767.jpg" alt="" class="wp-image-13688"/><figcaption>お好み焼き屋の暖簾に「カープソース」の文字が…。ここが広島であることを再確認した(笑)</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/8_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13687"/><figcaption>通りに面した家の裏を覗いたら、そこは海。小さな船が何艘か繋がれていた</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　神社からの帰途、駐車場へ戻ろうとその道を引き返してきたら、ひとりのおばあさんがリヤカーのような荷車を道の脇に停め、慌ただしく動いている。あの家の前だ。見れば、脇に置いた発泡スチロールの箱から魚を取り出して、荷車の上に並べている。<br>　クロダイ、カサゴ、カレイ…墨まみれになった小さなイカもたくさんいた。魚はみんな生きていて飛び跳ねている。だから荷台に乗せた端から歩道のアスファルトへ飛び出していく。大きなクロダイなどは勢いあまって車道まで転がり出て、ヒヤっとした。<br>　そのたびに彼女は慌てて追いかけ、両手で捕まえては荷台に戻す。また跳ね出しては拾いに行く…そのイタチごっこがあまりに滑稽で、惹きつけられ声を掛けてみた。<br>　すると、捕れたばかりの魚をここで売っているのだという。下ごしらえや料理法など…ていねいに魚の説明をしてくれる。これから神戸に戻るのだと伝えると、氷はあるから大丈夫だよ…と笑った。しかし、私はこの旅で大きなミスを犯していた。いつもなら必ず積んでおくクーラーボックスがなかったのである。東京を出る時に、戻るのは9日後だからいくらなんでも生鮮品を持ち帰るのは無理だろうと積まずに出てしまった。氷があると言われてもそれだけではどうにもならない。<br>　だから目の前で跳ねまわる瀬戸内の恵み…目の黒々とした魚たちを前にして、あきらめざるを得なかった。しかし、「じゃ、ちゃんと準備してまたおいで…」と、彼女は優しく微笑んだ。長々と話を交わしたあとで断ったにも関わらずだ。私たちの言葉を聞けば、遠方からの観光客であることも、一期一会の風来坊であることも分かったはずだ。またおいで…というひと言に込められた彼女の優しさに胸が熱くなった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　この出会いが鞆の浦と私の距離を縮めてくれた。彼女はずっとここで魚を売ってきたのだろうし、この街では昔から…それこそ江戸時代からこうして魚が売り買いされてきたに違いない。その素朴でたおやかな営み、触れ合いが、鞆の浦の姿であり、友人が私たちに見せたかったものなのだろう…と勝手に納得して、この日帰途についたのだった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/9_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13689"/><figcaption>空腹を覚えたので飲食店を捜したら「小魚料理」の文字が…。「瀬戸内に来たら雑魚を食べなさい」というあの言葉が頭をよぎった</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/10_1-1024x728.jpg" alt="" class="wp-image-13690"/><figcaption>港町、鞆の浦ならではの小魚料理…この一言にヤラれました</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/11_1.jpg" alt="" class="wp-image-13691"/><figcaption>こりゃ、抗えない。抗えるはずがない…</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/12_1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13692"/><figcaption>小魚の甘酢漬けや甘露煮、エビなどが盛られた小魚定食</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/13_1.jpg" alt="" class="wp-image-13693"/><figcaption>刺身定食は、鞆の浦の小魚たちが盛り合わせに…絶品でした</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br> 三浦 修<br> BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】９日間、2000㎞のぐうたらワゴン旅　その13</title>
		<link>https://autobild.jp/13616/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 04 Mar 2022 22:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[ジーンズ]]></category>
		<category><![CDATA[ジーンズストリート]]></category>
		<category><![CDATA[ステーションワゴン]]></category>
		<category><![CDATA[デニム]]></category>
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		<category><![CDATA[児島]]></category>
		<category><![CDATA[岡山県]]></category>
		<category><![CDATA[旅]]></category>
		<category><![CDATA[旅行]]></category>
		<category><![CDATA[鞆の浦]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1056" height="627" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1.jpg 1056w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-300x178.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1024x608.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-768x456.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-696x413.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-707x420.jpg 707w" sizes="auto, (max-width: 1056px) 100vw, 1056px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>ちょっと寄り道。デニムの聖地へ…</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　翌朝、下津井は快晴だった。前日、到着したのは日暮れ前…どことなくしっとりとした雰囲気だったのに比べ、目に入るのは透明感のあるさわやかな港の風景だ。のんびりと朝食を済ませ、例の吉又商店を覗いてみる。名産の下津井ワカメはもちろん、目の前で水揚げされたさまざまな海産物の干物が小袋に入って200～300円で並ぶ。Y君から送られてくるワカメはひと抱えほどのボリュームだが、ここでは手のひらに乗るほどの小袋に詰められていて、いかにもお土産…という感じが愛らしい。とはいえ、しばらく品定めをしていても、その間にやってきた客は2人。いずれも観光客の風情ではなかったから、近隣からワカメでも買いに来たのだろうか…。いずれにしてもお世辞にも繁盛しているとは言えない(笑)。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13617,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/2_1.jpg" alt="" class="wp-image-13617"/><figcaption>小さなパッケージに入れられ、かわいいラベルが施されると、観光土産っぽい雰囲気になる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、当初、この旅は下津井で折り返し、再び神戸に向かうつもりでいた。しかし、数年前に取材で訪ねた広島の呉市の、岡山とはまた違う雰囲気が心に残っていたのである。そこで、福山市に住む友人に連絡してみると、“鞆の浦に行ってみれば？”と言う。聞けば、江戸時代の船着き場などがそのまま残っていて、人気観光地なのだとか。調べてみるとたしかにそのようで、私が世間知らずなだけだった。<br>　下津井からは、山陽自動車道を走って1時間半ほど。90㎞の道のりだ。鞆の浦ツアーは即決となったものの、神戸には夕方に着けばいいので、鞆の浦の滞在時間を計算してもまだ時間に余裕がある。で、またまた、寄り道心が疼き出した(笑)。<br>　思い出したのは、平成レンタカーの取材で訪ねた児島の街。ご存じのとおり、今や世界のファッション関係者が注目するデニムの生産地だ。世界のハイブランドがここのジーンズのクオリティーに注目し、生産を依頼する。取材時はスケジュールが詰まっていて、慌ただしく写真を撮影し、後ろ髪を引かれる思いで後にしたのだった。下津井からは、せいぜい５、６㎞…目と鼻の先で海沿いにぐるりと回ればすぐに着く。そんなわけで、ここでも思い付きのオマケ旅が生まれることになった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13618,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/3_1.jpg" alt="" class="wp-image-13618"/><figcaption>見上げれば、「KOJIMA JEANS STREET」とプリントされたデニム地が連なり、電柱にも「JEANS St.」の看板が…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13619,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/4_1-1-1024x770.jpg" alt="" class="wp-image-13619"/><figcaption>児島を象徴する光景。ジーンズがたなびく裏通り</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　児島には、「ジーンズストリート」と称したデニム業者の集まる一角がある。道を走る路線バスにはデニム地のラッピングが施され、路地裏では頭上の電柱にジーンズがたなびく。公衆トイレさえ、建物ごとデニムの装いだ(笑)。デニム好きな御仁にはたまらない街なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13635,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/スライド1-コピー-1024x685.jpg" alt="" class="wp-image-13635"/><figcaption>世界的な人気デニムブランドの店頭にもこんな遊び心。貼り紙を見て、思わず笑ってしまった</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13622,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/7_1-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-13622"/><figcaption>ドリンクの自販機までもがデニムの装い</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13623,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/8_1.jpg" alt="" class="wp-image-13623"/><figcaption>思わず引いてしまうビジュアルだけど、ここではスタンダードなのかも（笑)</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　平日ということもあって人影はまばら…あちこち立ち寄っては、店のスタッフと雑談を交わし、試着を楽しむ。店先に反物の端切れが並んでいたり、デニムにあやかった飲食店もあったり…街全体がゆったりした児島タイムに包まれていた。前出の店で見た生デニムの端切れは、１枚でエプロンなら優に２つは作れる大きさだ。それがわずか500円ほどだったので迷うことなく購入 (笑)。気がつけば2時間近くが経っていた。<br>　そんなこんなで児島の楽しいひと時もフィナーレとなり、いよいよ鞆の浦へ…。児島からは瀬戸中央自動車道経由で山陽道へ。福山東インターで降りれば、国道182号線を15㎞ほどである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13624,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/9_1-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-13624"/><figcaption>公衆トイレだって、児島ならこうなる……と</figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1056" height="627" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1.jpg 1056w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-300x178.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-1024x608.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-768x456.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-696x413.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/１　タイトル_1-707x420.jpg 707w" sizes="auto, (max-width: 1056px) 100vw, 1056px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>ちょっと寄り道。デニムの聖地へ…</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　翌朝、下津井は快晴だった。前日、到着したのは日暮れ前…どことなくしっとりとした雰囲気だったのに比べ、目に入るのは透明感のあるさわやかな港の風景だ。のんびりと朝食を済ませ、例の吉又商店を覗いてみる。名産の下津井ワカメはもちろん、目の前で水揚げされたさまざまな海産物の干物が小袋に入って200～300円で並ぶ。Y君から送られてくるワカメはひと抱えほどのボリュームだが、ここでは手のひらに乗るほどの小袋に詰められていて、いかにもお土産…という感じが愛らしい。とはいえ、しばらく品定めをしていても、その間にやってきた客は2人。いずれも観光客の風情ではなかったから、近隣からワカメでも買いに来たのだろうか…。いずれにしてもお世辞にも繁盛しているとは言えない(笑)。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/2_1.jpg" alt="" class="wp-image-13617"/><figcaption>小さなパッケージに入れられ、かわいいラベルが施されると、観光土産っぽい雰囲気になる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、当初、この旅は下津井で折り返し、再び神戸に向かうつもりでいた。しかし、数年前に取材で訪ねた広島の呉市の、岡山とはまた違う雰囲気が心に残っていたのである。そこで、福山市に住む友人に連絡してみると、“鞆の浦に行ってみれば？”と言う。聞けば、江戸時代の船着き場などがそのまま残っていて、人気観光地なのだとか。調べてみるとたしかにそのようで、私が世間知らずなだけだった。<br>　下津井からは、山陽自動車道を走って1時間半ほど。90㎞の道のりだ。鞆の浦ツアーは即決となったものの、神戸には夕方に着けばいいので、鞆の浦の滞在時間を計算してもまだ時間に余裕がある。で、またまた、寄り道心が疼き出した(笑)。<br>　思い出したのは、平成レンタカーの取材で訪ねた児島の街。ご存じのとおり、今や世界のファッション関係者が注目するデニムの生産地だ。世界のハイブランドがここのジーンズのクオリティーに注目し、生産を依頼する。取材時はスケジュールが詰まっていて、慌ただしく写真を撮影し、後ろ髪を引かれる思いで後にしたのだった。下津井からは、せいぜい５、６㎞…目と鼻の先で海沿いにぐるりと回ればすぐに着く。そんなわけで、ここでも思い付きのオマケ旅が生まれることになった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/3_1.jpg" alt="" class="wp-image-13618"/><figcaption>見上げれば、「KOJIMA JEANS STREET」とプリントされたデニム地が連なり、電柱にも「JEANS St.」の看板が…</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/4_1-1-1024x770.jpg" alt="" class="wp-image-13619"/><figcaption>児島を象徴する光景。ジーンズがたなびく裏通り</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　児島には、「ジーンズストリート」と称したデニム業者の集まる一角がある。道を走る路線バスにはデニム地のラッピングが施され、路地裏では頭上の電柱にジーンズがたなびく。公衆トイレさえ、建物ごとデニムの装いだ(笑)。デニム好きな御仁にはたまらない街なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/スライド1-コピー-1024x685.jpg" alt="" class="wp-image-13635"/><figcaption>世界的な人気デニムブランドの店頭にもこんな遊び心。貼り紙を見て、思わず笑ってしまった</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/7_1-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-13622"/><figcaption>ドリンクの自販機までもがデニムの装い</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/8_1.jpg" alt="" class="wp-image-13623"/><figcaption>思わず引いてしまうビジュアルだけど、ここではスタンダードなのかも（笑)</figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>　平日ということもあって人影はまばら…あちこち立ち寄っては、店のスタッフと雑談を交わし、試着を楽しむ。店先に反物の端切れが並んでいたり、デニムにあやかった飲食店もあったり…街全体がゆったりした児島タイムに包まれていた。前出の店で見た生デニムの端切れは、１枚でエプロンなら優に２つは作れる大きさだ。それがわずか500円ほどだったので迷うことなく購入 (笑)。気がつけば2時間近くが経っていた。<br>　そんなこんなで児島の楽しいひと時もフィナーレとなり、いよいよ鞆の浦へ…。児島からは瀬戸中央自動車道経由で山陽道へ。福山東インターで降りれば、国道182号線を15㎞ほどである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/03/9_1-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-13624"/><figcaption>公衆トイレだって、児島ならこうなる……と</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br> 旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>【ひねもすのたりワゴン生活】９日間、2000㎞のぐうたらワゴン旅　その12</title>
		<link>https://autobild.jp/13270/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 19 Feb 2022 06:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[ステーションワゴン]]></category>
		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[ひねもすのたり]]></category>
		<category><![CDATA[ベラ]]></category>
		<category><![CDATA[ロングドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[ワカメ]]></category>
		<category><![CDATA[三浦修]]></category>
		<category><![CDATA[下津井]]></category>
		<category><![CDATA[下津井タコ]]></category>
		<category><![CDATA[岡山県]]></category>
		<category><![CDATA[平成レンタカー]]></category>
		<category><![CDATA[津山市]]></category>
		<category><![CDATA[瀬戸内海]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="944" height="627" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1.jpg 944w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-300x199.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-768x510.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-696x462.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-632x420.jpg 632w" sizes="auto, (max-width: 944px) 100vw, 944px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>下津井の夜。瀬戸内の恵みに浸る…</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　宿に戻ると、夕食にはまだ早かったので、部屋で到着祝いにビールを抜いた。座卓とテレビ、座布団という素朴な空間が微笑ましかった。まだ春は浅いけれど、波音を聞きながら乾杯…と窓を少し開けてみる。少々肌寒い。でも、港で胸いっぱい吸い込んだ潮の香りが、部屋にも滑り込んできた。<br>　空は群青色に染まり始めていた。走るクルマも道往く人の姿もない。静かだ。でも、不思議と廃れたような寂しさや、物哀しさはない。むしろ、瀬戸の海に抱かれるようなほのぼのとした穏やかさを感じる。それが下津井の魅力なのだろう。<br>　夕食はY君も誘っていて、旧交を温めるのはもちろん、下津井の海の幸や瀬戸内の話をいろいろ聞いてみたいと思っていた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13271,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/１_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13271"/><figcaption>あの下津井ワカメを扱う海産物店が宿のすぐ脇にあった。素朴な設えに惹きこまれる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、話はちょっと遡るのだが、例の取材の晩に、平成レンタカーの牧社長と夕食をご一緒する機会を得た。コーディネーターを務めてくれたY君も同席し、宴が始まると、さまざまな魚料理が卓を飾った。鯛の兜煮やタコ料理など、このエリアを代表する品々に混じって、関東の飲食店ではあまり見かけない魚がやってきた。ベラだ。正確にはキュウセンと呼ばれる魚でほぼ全国に分布するがこのあたりでは、ギザミと呼ぶらしい。その仲間は非常に多く、呼び名も地方によってさまざまだ。釣りをする方なら珍しくもなんともない魚で、湘南や三浦半島でシロギスやカレイを狙っていれば、ちょくちょく竿を曲げる。<br>　しかし、割烹はもちろん居酒屋でさえ、近似種も含め、品書きに載ることは少ない。たくさんいるのに、あまり流通されないからだ。湘南あたりで獲れるのは小さいものも多くて、要は、関東では金が取れない魚なのだろう。<br>　この晩、私の目の前に現れたのは20㎝を超していた。腹はふっくらと膨らみ、香ばしい匂いが鼻をくすぐる。シンプルな塩焼きだったが、箸で身をほぐすと、厚みのある肉がほろりとはずれた。口に運ぶと、上品な旨みと甘みが舌に広がった。きめの細やかな身はのどごしも心地よい。皮の裏側にうっすらと乗った脂も絶品だった。このベラを塩焼きで供した料理人の気持ちが分かるような気がした。<br>　これほど美味い魚だったとは…。いや、瀬戸内のそれはまったくの別物だった。で、半身を食べたところで、ある記憶が甦った。千葉県の九十九里で食べたイシモチだ。東京湾でシロギスなどを釣っていて混じるイシモチは身がパサつくものも多く、香りも乏しい。まずいとは思わないけれど、箸が進むものでもなかった。<br>　が、ある時、片貝海岸に近い東金市の恩師を訪ねると、昼食にイシモチが現れた。「今朝、早起きして釣ってきたんだよ」と笑う。大きめでふっくらと身のつきもよかったけれど、内心、「イシモチか…」と、大した期待もせずに箸をつけた。ひと口食べて驚いた。<br>　香り、甘み、品のよい脂に箸が止まらない。さっと塩を振って焼いてあったが、あっという間に2尾を平らげた。「見るかい？」と持ってきたクーラーボックスにはまだ3尾残っていて、東京湾で見るのとは大違い。光の角度でパールピンクに輝く魚体は肌艶が見事で、手にとると身の割に持ち重りがした。<br>　そんなことが甦りながらベラを完食…やがて、小ぶりなメジナの煮漬けや、カサゴのアラを揚げたもの、シロギスなど、身近な魚が次々と卓に並んだ。鯛やタコもよかったけれど、こういった魚たちが抜群に美味かった。<br>「瀬戸内に来たらね………雑魚を食べなきゃだめなんです。雑魚が美味しいんです」。目の前の魚に無我夢中の私を見て牧さんが微笑んだ。<br>　雑魚……その言葉に込められた瀬戸内の人々の誇り、愛情。あの晩の感動は今も鮮やかに甦る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13272,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/２_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13272"/><figcaption>取材の夜…ベラの美味さに驚いた。ふっくらとした身をほぐすと芳香が立ちのぼる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13273,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/3_5-1024x627.jpg" alt="" class="wp-image-13273"/><figcaption>「滋味」という言葉が似合う瀬戸内の魚たち。豊かな環境が育む恵みだ</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　宿の夕食は、下津井の魚介が出るということで楽しみだった。山奥の宿で、鮪の大トロやヒラメが現れるような目には遭いたくないし、それではここを選んだ意味がない。<br>　Y君が現れ、3人の宴が始まった。この晩は下津井タコが、さまざまな料理が少量ずつ運ばれてきた。その合間にやはり瀬戸のさりげない魚介が、さりげない料理で供される。再会を喜んでくれたY君の笑顔もあって、素敵な夕餉となった。あの晩の料理店に比べればずっと素朴でカジュアルだったが、それがまた心地よかった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13275,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/６-1024x761.jpg" alt="" class="wp-image-13275"/><figcaption>食事処には、下津井らしい品書きが…</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":13274,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/7_11.jpg" alt="" class="wp-image-13274"/><figcaption>宿の夕食は下津井タコのパレードだった。その合間を「雑魚」がつないで、約2時間。瀬戸内海の豊かさをかみしめるひと時だった</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　帰途につく彼を見送って外に出ると、月が美しかった。いつのまにか無風になって、静寂が港を包んでいる。ちょっと散歩したいなぁ…と思ったけれど、かなり進んだ酒のせいで足がおぼつかない。今になって、なんともったいないことをしたのだろう…と悔いたりするのも、我がぐうたら旅らしい顛末(笑)。次の楽しみにとっておこう。<br>　この小さな町の魅力が、万人に理解されるものではないことは百も承知だ。コンビニも信号もない静かな港町。「何もないじゃん…」と言われれば、素直にうなずくし、黙って微笑むしかない。夜中にちょっと出てカップ麺やコンビニスイーツを買うこともできないし、カラオケスナックだって徒歩では行けない。そりゃそうです。だから来たのだもの(笑)。<br>　しかし、それでこそ味わうことのできる至福のひと時がここにはある。人気観光サイトの上位に並ぶようなメジャー観光地では決して得られることのない歓びがある。<br>　愛車を駆って、思いつきに身を任せ、あちらこちらに寄り道し、気まぐれな時間を過ごしながらやってきた瀬戸内の港町。これだからぐうたらワゴン旅はやめられない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong> </p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>
旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="944" height="627" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1.jpg 944w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-300x199.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-768x510.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-696x462.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/タイトル_1-1-632x420.jpg 632w" sizes="auto, (max-width: 944px) 100vw, 944px" /></div><!-- wp:heading -->
<h2>下津井の夜。瀬戸内の恵みに浸る…</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　宿に戻ると、夕食にはまだ早かったので、部屋で到着祝いにビールを抜いた。座卓とテレビ、座布団という素朴な空間が微笑ましかった。まだ春は浅いけれど、波音を聞きながら乾杯…と窓を少し開けてみる。少々肌寒い。でも、港で胸いっぱい吸い込んだ潮の香りが、部屋にも滑り込んできた。<br>　空は群青色に染まり始めていた。走るクルマも道往く人の姿もない。静かだ。でも、不思議と廃れたような寂しさや、物哀しさはない。むしろ、瀬戸の海に抱かれるようなほのぼのとした穏やかさを感じる。それが下津井の魅力なのだろう。<br>　夕食はY君も誘っていて、旧交を温めるのはもちろん、下津井の海の幸や瀬戸内の話をいろいろ聞いてみたいと思っていた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":13271,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/１_1-1.jpg" alt="" class="wp-image-13271"/><figcaption>あの下津井ワカメを扱う海産物店が宿のすぐ脇にあった。素朴な設えに惹きこまれる</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>　さて、話はちょっと遡るのだが、例の取材の晩に、平成レンタカーの牧社長と夕食をご一緒する機会を得た。コーディネーターを務めてくれたY君も同席し、宴が始まると、さまざまな魚料理が卓を飾った。鯛の兜煮やタコ料理など、このエリアを代表する品々に混じって、関東の飲食店ではあまり見かけない魚がやってきた。ベラだ。正確にはキュウセンと呼ばれる魚でほぼ全国に分布するがこのあたりでは、ギザミと呼ぶらしい。その仲間は非常に多く、呼び名も地方によってさまざまだ。釣りをする方なら珍しくもなんともない魚で、湘南や三浦半島でシロギスやカレイを狙っていれば、ちょくちょく竿を曲げる。<br>　しかし、割烹はもちろん居酒屋でさえ、近似種も含め、品書きに載ることは少ない。たくさんいるのに、あまり流通されないからだ。湘南あたりで獲れるのは小さいものも多くて、要は、関東では金が取れない魚なのだろう。<br>　この晩、私の目の前に現れたのは20㎝を超していた。腹はふっくらと膨らみ、香ばしい匂いが鼻をくすぐる。シンプルな塩焼きだったが、箸で身をほぐすと、厚みのある肉がほろりとはずれた。口に運ぶと、上品な旨みと甘みが舌に広がった。きめの細やかな身はのどごしも心地よい。皮の裏側にうっすらと乗った脂も絶品だった。このベラを塩焼きで供した料理人の気持ちが分かるような気がした。<br>　これほど美味い魚だったとは…。いや、瀬戸内のそれはまったくの別物だった。で、半身を食べたところで、ある記憶が甦った。千葉県の九十九里で食べたイシモチだ。東京湾でシロギスなどを釣っていて混じるイシモチは身がパサつくものも多く、香りも乏しい。まずいとは思わないけれど、箸が進むものでもなかった。<br>　が、ある時、片貝海岸に近い東金市の恩師を訪ねると、昼食にイシモチが現れた。「今朝、早起きして釣ってきたんだよ」と笑う。大きめでふっくらと身のつきもよかったけれど、内心、「イシモチか…」と、大した期待もせずに箸をつけた。ひと口食べて驚いた。<br>　香り、甘み、品のよい脂に箸が止まらない。さっと塩を振って焼いてあったが、あっという間に2尾を平らげた。「見るかい？」と持ってきたクーラーボックスにはまだ3尾残っていて、東京湾で見るのとは大違い。光の角度でパールピンクに輝く魚体は肌艶が見事で、手にとると身の割に持ち重りがした。<br>　そんなことが甦りながらベラを完食…やがて、小ぶりなメジナの煮漬けや、カサゴのアラを揚げたもの、シロギスなど、身近な魚が次々と卓に並んだ。鯛やタコもよかったけれど、こういった魚たちが抜群に美味かった。<br>「瀬戸内に来たらね………雑魚を食べなきゃだめなんです。雑魚が美味しいんです」。目の前の魚に無我夢中の私を見て牧さんが微笑んだ。<br>　雑魚……その言葉に込められた瀬戸内の人々の誇り、愛情。あの晩の感動は今も鮮やかに甦る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/２_1-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-13272"/><figcaption>取材の夜…ベラの美味さに驚いた。ふっくらとした身をほぐすと芳香が立ちのぼる</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/3_5-1024x627.jpg" alt="" class="wp-image-13273"/><figcaption>「滋味」という言葉が似合う瀬戸内の魚たち。豊かな環境が育む恵みだ</figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>　宿の夕食は、下津井の魚介が出るということで楽しみだった。山奥の宿で、鮪の大トロやヒラメが現れるような目には遭いたくないし、それではここを選んだ意味がない。<br>　Y君が現れ、3人の宴が始まった。この晩は下津井タコが、さまざまな料理が少量ずつ運ばれてきた。その合間にやはり瀬戸のさりげない魚介が、さりげない料理で供される。再会を喜んでくれたY君の笑顔もあって、素敵な夕餉となった。あの晩の料理店に比べればずっと素朴でカジュアルだったが、それがまた心地よかった。</p>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/６-1024x761.jpg" alt="" class="wp-image-13275"/><figcaption>食事処には、下津井らしい品書きが…</figcaption></figure>
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<!-- wp:image {"id":13274,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2022/02/7_11.jpg" alt="" class="wp-image-13274"/><figcaption>宿の夕食は下津井タコのパレードだった。その合間を「雑魚」がつないで、約2時間。瀬戸内海の豊かさをかみしめるひと時だった</figcaption></figure>
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<p>　帰途につく彼を見送って外に出ると、月が美しかった。いつのまにか無風になって、静寂が港を包んでいる。ちょっと散歩したいなぁ…と思ったけれど、かなり進んだ酒のせいで足がおぼつかない。今になって、なんともったいないことをしたのだろう…と悔いたりするのも、我がぐうたら旅らしい顛末(笑)。次の楽しみにとっておこう。<br>　この小さな町の魅力が、万人に理解されるものではないことは百も承知だ。コンビニも信号もない静かな港町。「何もないじゃん…」と言われれば、素直にうなずくし、黙って微笑むしかない。夜中にちょっと出てカップ麺やコンビニスイーツを買うこともできないし、カラオケスナックだって徒歩では行けない。そりゃそうです。だから来たのだもの(笑)。<br>　しかし、それでこそ味わうことのできる至福のひと時がここにはある。人気観光サイトの上位に並ぶようなメジャー観光地では決して得られることのない歓びがある。<br>　愛車を駆って、思いつきに身を任せ、あちらこちらに寄り道し、気まぐれな時間を過ごしながらやってきた瀬戸内の港町。これだからぐうたらワゴン旅はやめられない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【筆者の紹介】<br>三浦 修<br>BXやXMのワゴンを乗り継いで、現在はEクラスのワゴンをパートナーに、晴耕雨読なぐうたら生活。月刊誌編集長を経て、編集執筆や企画で糊口をしのぐ典型的活字中毒者。</strong> </p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>【ひねもすのたりワゴン生活】<br>
旅、キャンプ、釣り、果樹園…相棒のステーションワゴンとのんびり暮らすあれやこれやを綴ったエッセイ。</p>
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