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	<title>ロジャー・ムーア - AUTO BILD JAPAN Web（アウトビルトジャパンウェブ） 世界最大級のクルマ情報サイト</title>
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	<description>世界最大級のクルマ情報サイトAUTO BILDの日本版。いち早い新車情報。高品質なオリジナル動画ビデオ満載。チューニングカー、ネオクラシックなど世界のクルマ情報は「アウトビルトジャパン」でゲット！</description>
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	<title>ロジャー・ムーア - AUTO BILD JAPAN Web（アウトビルトジャパンウェブ） 世界最大級のクルマ情報サイト</title>
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		<title>Thank you, Daniel ボンドバカの「No Time to Die」初日鑑賞感想文</title>
		<link>https://autobild.jp/10487/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 03 Oct 2021 08:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[フォトギャラリー]]></category>
		<category><![CDATA[面白ネタ＆ストーリー]]></category>
		<category><![CDATA[「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」]]></category>
		<category><![CDATA[「カジノ ロワイヤル」]]></category>
		<category><![CDATA[「スカイフォール」]]></category>
		<category><![CDATA[「慰めの報酬」]]></category>
		<category><![CDATA[「私を愛したスパイ」]]></category>
		<category><![CDATA[007]]></category>
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		<category><![CDATA[ダニエル・クレイグ]]></category>
		<category><![CDATA[ロジャー・ムーア]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="620" height="876" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007_1sh_2021_final_date_1.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" fetchpriority="high" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007_1sh_2021_final_date_1.jpg 620w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007_1sh_2021_final_date_1-212x300.jpg 212w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007_1sh_2021_final_date_1-297x420.jpg 297w" sizes="(max-width: 620px) 100vw, 620px" /></div><!-- wp:paragraph -->
<p><strong>AUTO BILD JAPANに寄稿している、わたし、大林晃平は、小学生から「007」ムービーを封切初日に映画館へ足を運び、ドキドキしながら見続けてきた男である。今回も、ついに公開された最新作「No time to die」（「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」）を、もちろん初日に鑑賞してきた。そんなボンドバカの感想やいかに。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「007」の作品には決して描かれることのなかった、言ってみればタブーな部分があった。しかし、今回の作品ではそんな禁じ手がすべて描かれていることが衝撃であるし、正直唖然としている。これから映画館に足を運び、鑑賞することを楽しみにしている方のために、今回もその面白さを殺ぐような解説文はできるだけ記したくない。しかし、そういった部分を書かずに今回の作品を語れるのかどうか、我ながら難題を抱えて、ちょっと自信がない。今回の一作はそれほどの「問題作」なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>もうすでに何回も書いたことだけれど、私が生まれて初めて映画館で、一人で観た映画は「私を愛したスパイ」だった。小学校6年生の時、学校帰りにランドセルと制服姿のまま、伊勢佐木長者町の映画館で16：30の回に観たそれは、映画の楽しさと、「007」の魅力を無垢な小学生に深く刻みつけ、それから45年近くが経過した今も、こんな風にボンドバカとしてキーボードを叩く人生となってしまった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今でも「私を愛したスパイ」を年に数回、観返し、カーリー サイモンの主題歌が流れだした途端、ロジャー ムーアの軽妙さと、Qの洒落た着こなし、バーバラ バックの白い二の腕、「ロータス エスプリ」の荒唐無稽な活躍・・・。「007」の魅力にまばたきするのも忘れて銀幕を見続けた、あの小学校6年生の自分にタイムスリップしてしまう。<br> それからは「007」という映画を、上映初日に映画館で必ず見るものと決め（それまでの過去の作品は全部浅草や上野の名画座まで行って観た）、見終わった後の帰り道は、自分のクルマに乗り込んだ時に、ボンビキビンビンとテーマソングを鼻歌でかなでながらキーをひねってエンジンをかける。自分は英国諜報部員であるはずもないのに、なんともバカで、なんとも子どもっぽい行為ではあるが、そもそも「007」なんてものは、そういう楽しい娯楽映画であるべきなのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Die-Autos-von-James-Bond-1200x800-eb22008ff2dc73f2.jpg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Lotus-Esprit-S1-Tauchfahrzeug-James-Bond-007-Roger-Moore-Der-Spion-der-mich-1200x800-818ecd237d7ac0b6.jpeg" alt=""/><figcaption>「私を愛したスパイ」（1977年）。Photo: Werk</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Qが秘密兵器を満載してくれたボンドカーを乗り回し、シェークしたマティーニを飲みながら、世界中の高級ホテルに宿泊し、世界征服から西側の地球を救った後に絶世の美女と肌を重ねる・・・。そんなどうしようもないけれど、本当は世の中すべての男性が必ず持っている根源的で他愛もない夢の世界を描いた娯楽大作、それが「007」であるべきだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>という観点からすると、「No time to die」に至る前のダニエル クレイグのジェームス ボンド4作品が、私には暗くシリアスで、面白味と洒落た雰囲気に欠け、なんとも息苦しく、正直に馴染む頃ができていなかった。特に「カジノ ロワイヤル」と「慰めの報酬」は、ものすごいアクションと格好良さはあったものの、英国紳士らしさとかウイットの場面は完全に消え去り、見終わった後になんのカタルシスも感じなかったのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>その後の「スカイフォール」はかなり好転し、「007」作品の中でももっとも美しくストーリー性のある一本だったし、嫌いな作品ではない。「スペクター」はさらに、楽しい「007」の部分も帰ってきたと感じる場面が多く、作る側もアクションだけではなく娯楽作品という部分を忘れてはいませんよ、という主張が感じられた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Aston-Martin-DBS-James-Bond-007-Daniel-Craig-Ein-Quantum-Trost-1200x800-5f1cbb6ca8f0d159.jpeg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Die-Autos-von-James-Bond-1200x800-33955e16bc0fe67a.jpg" alt=""/><figcaption>Photo：Danjaq, LLC and MGM. All Rights Reserved</figcaption></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Die-Autos-von-James-Bond-Aston-Martin-DB10-1200x800-e016e3c233a69aeb.jpg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Dreharbeiten-Spectre-in-Rom-1200x800-3b8ddeacfd867b19.jpg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Daniel-Craig-als-James-Bond-007-1200x800-9f189d7fcb7b6564.jpg" alt=""/><figcaption>「スペクター」（2015年）　Photo: dpa</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>それでもダニエル クレイグの作品が、文句なく楽しめる「007」かというと、ちょっと私にはまだ重く、そしてシリアスで息苦しすぎる。ダニエル クレイグのファンには申し訳ないが、楽しくないのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ダニエル クレイグ（とQ役のベン ウイショー）が出演したことで、ジェームス ボンドムービーには女性のファンが多く生まれ、その数はまだまだ今回の作品で増えるだろうと言われている。そうダニエル クレイグはスマートで格好いい、そして女性受けする、という点はもちろん認めよう。でも「007」映画の持っていた「世の中の、あらゆる年代の男子がウヒウヒと楽しめる娯楽」はどこにいってしまったというのだろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そしてそこに加えて、あのちょっとヘヴィーな生い立ちや、社会の歪みなども込められたストーリー。そもそも出生の秘密、なんてものを「007」に求めてどうするんだ、「MI6」と「MI5」の争い（つまりは同じ会社内における、課同士の内紛みたいなもの）なんてものを描いてどうするんだ。男の夢物語に、現実社会のごたごたみたいなものを持ち込まないでくれよ～と嘆きながらも、それでも初日に「No Time to Die」を近所の映画館で観ることを止められないのはバカボンドファンのさだめである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、ここまで長い前置きを書いてから、スタイリッシュでアクション全開ながらも、シリアスでニヒルなダニエル クレイグ最終作品を記さなければならない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>言うまでもないことだが、「No time to die」は、ダニエル クレイグが出演した5本目の映画として、その集大成であり完成形として最終章の意味合いが非常に強い。彼の出演した5本は、ジェームス ボンドムービーとしてはほとんど初めて（「女王陛下の「007」」と「ユアアイズオンリー」には若干関連性があるのだが、それはほんのわずかだし、ほとんど影響はしていない）、連続したストーリーで、言ってみれば5本セットでひとつのストーリーとしてカウントされるべき映画なのだ。そういう意味では「スターウォーズ」にも近いポップカルチャー映画である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>話はダニエル クレイグ第一作の「カジノ ロワイヤル」にさかのぼるが、これはジェームス ボンドがダブルオーのライセンスを得るまでの話である。このことは実に重要で、つまりジェームス ボンドがエージェントとして殺しの許可証を得られるように成熟していく話、ということだ。成熟するというと普通に聞こえるが、このことはボンド映画にとってはタブーな部分であり、このことはつまり時間軸がきっちりと「このジェームス ボンド」が生きる世界にも存在し、映画の中に、我々と同じような時間の軸が設定されたということを意味する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今までのボンド映画にはそういう時間の流れもなければ、一本一本は基本的に独立した作品であり、お互いが干渉したり、影響を及ぼしたりすることがなかったが、ダニエル クレイグの作品はそうではない。連続し、ヒーローが成熟、というと格好良く聞こえるが徐々に歳を重ねていくという意味でもあり、これはある意味極めて危険なことであると言えよう。サザエさん一家が齢をとらないように、本来ジェームス ボンドムービーは主人公が代替わりすることで、いつまでもボンドは一定の年齢のままであることこそが定説なのだから。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>実際に「スカイフォール」の中でもジェームス ボンドは「時代遅れで過去の遺物の諜報部員」とまで言われ、加齢による体力の低下からトレーニングの途中でゼーゼーと苦しそうな姿を見せる。だんだん老いてしまったジェームス ボンドのつらい姿、そんな姿を一切見せなかった過去の作品とダニエル クレイグの作品との違いはまさにその部分なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同じようなことが、ジュディ デンチが演じていたMにも当てはまり、彼女の場合は「スカイフォール」において過去を清算するために、映画のストーリーを進めるために殉職してしまうこととなった。このシーンを観た瞬間、今後のボンド映画に起こるべきイヤなことを少し予想はしたのだが、新しいミス マネイ ペニーも就任したし（ミス マネイ ペニーが英国のあか抜けないオバサンでなくなってしまったことには文句を言いたかったけれど）、ベン ウイショーのQもそれなりに軽妙でいい味を出していたから、この仲間たちと新しいストーリーを切り開いていってくれればいいや、とこの時は楽観的に理解したのであった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そして今回の作品では、ジェームス ボンドの友人であり良き理解者でもあるCIAのフェリックス ライターも、もはや見慣れて軽妙な役まわりで大活躍するQも、前作から継続出演したクリストフ ヴァルツ演じるブロ フェルドもボンドと同じように齢を重ねた設定で登場する。普通ならば、お馴染みのこれだけ魅了的なキャストが揃えば、どれだけ楽しくドキドキハラハラの一作になるだろう、と期待したはずだったのに、実はそうならなかったことが今回の作品の大きな衝撃なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>かつてない長さのボンド映画を初日に観た後、映画館から出た瞬間、私が「あぁ、今回の映画監督・脚本のキャリー ジョージ フクナガと、イオンプロダクションを父から引き継いだバーバラ ブロッコリーは、本当にとんでもないことをしてくれた」と心の中で叫んでしまった。これはやっぱり小学校時代に観た、私が大好きだった流れの「007」とは全く違う作品であり、これが「007」ムービーであるかどうかも私には判断がつけ難い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>各所に散りばめられたちょっとしたオマージュや洒落は、正直嬉しかったし、その部分は楽しめた。昔の音楽を随所に使った演出も、アナ デ アルマス演じるキューバの諜報部員にはちょっとドキドキしたし、美しいカメラアングルやエレガントさを失わないファッションも、そして他の映画とは比べ物にならないほどの手間と費用とこだわりを持って作られたアクションや舞台背景などは、間違いなく「007」の世界である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、（ここからがはっきりと書けないので歯がゆいのだが）本来ジェームス ボンドムービーだけが持っていた、自分がヒーローであるジェームス ボンドになったかと錯覚してしまうような憧れの部分と、現実の生活から少しでも逃避することができる夢の部分が、今回は残酷なまでに完全に失われてしまっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現実と同じような生活の中で、齢をとり、人間関係で悩むジェームス ボンド・・・。そんなものは見たくなかった。「カジノ ロワイヤル」からの5本の「007」作品の中で、今回の一本を含めた後半の3作は本当に美しく、クオリティーが素晴らしく、高い芸術作品である。だからこの5本が高い評価を得ることにはまったく否定しない。ダニエル クレイグのジェームス ボンドがスマートで歴代の中で一番女性に人気が高かったことも事実だろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007ポスター2.png" alt="" class="wp-image-10490"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、本当に個人的な感想を述べさせていただければ、ダニエル クレイグの5作品は、全部本流とは違った、「プレミアム「007」映画」として、まったくのスピンオフの話としてほしい。そして私の中ではこの5本のダニエル クレイグ作品はなかったことにしてしまいたい。もし可能なら次のジェームス ボンドムービーこそが、本流の「ダイアナザーデイ（ピアースブロスナンン最後の作品）」の次の作品としてカウントしたい、今はそんな気持ちなのである。なんとも無茶苦茶な感想だが、今は本当に、「No time to die」は、まったくとんでもないことをしてくれた映画、そういう感想がすべてである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>数か月前に妙な夢を見た。それは私が天国に行く夢で、天国にある映画館では「No Time to die」がすでに上映されていたので、小学生の時のように一人で「007」を観る、というシチュエーションとなった。映画館の客席で上映を待っていると、私の右隣にはショーン コネリーが、左隣にはロジャー ムーアが座り、本物のジェームス ボンドに挟まれながら映画を観るという贅沢な夢。そして映画館の照明が暗くなり映画が始まると、両脇の二人はちょっとヒトリゴトのようにつぶやいた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ダニエル クレイグ、格好いいし二枚目なんだけど、こいつ面白さに欠けるんだよね」<br>
「もっと楽しいウイットとかアドリブ入れなくっちゃ（笑）」<br>
「でも彼のおかげでジェームス ボンドムービーは、今日まで60年近く続けることができた。だから彼には心からお礼を述べたいな」<br>
そんな風に、いろいろ言いたい放題をいいながらも3人で「007」映画を堪能するという夢のような、本当に夢だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/B25_39456_RC2_1.jpg" alt="" class="wp-image-10489"/><figcaption>© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM.  ALL RIGHTS RESERVED.</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そう、これからもボンド映画は夢の世界を描いてほしい。次のジェームス ボンドが英国紳士のウイットと、洒落た会話と美しい所作を持ち、世界中のあらゆる年齢層の人が楽しみ、憧れるような夢の世界の人物であることを願いながら、「007」映画の次作を心待ちにしたい。<br> We all know James will return.<br> We very much hope so. ☺</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text: 大林晃平<br> Photo：Danjaq, LLC and MGM. All Rights Reserved</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<p><strong>AUTO BILD JAPANに寄稿している、わたし、大林晃平は、小学生から「007」ムービーを封切初日に映画館へ足を運び、ドキドキしながら見続けてきた男である。今回も、ついに公開された最新作「No time to die」（「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」）を、もちろん初日に鑑賞してきた。そんなボンドバカの感想やいかに。</strong></p>
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<p>「007」の作品には決して描かれることのなかった、言ってみればタブーな部分があった。しかし、今回の作品ではそんな禁じ手がすべて描かれていることが衝撃であるし、正直唖然としている。これから映画館に足を運び、鑑賞することを楽しみにしている方のために、今回もその面白さを殺ぐような解説文はできるだけ記したくない。しかし、そういった部分を書かずに今回の作品を語れるのかどうか、我ながら難題を抱えて、ちょっと自信がない。今回の一作はそれほどの「問題作」なのである。</p>
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<p>もうすでに何回も書いたことだけれど、私が生まれて初めて映画館で、一人で観た映画は「私を愛したスパイ」だった。小学校6年生の時、学校帰りにランドセルと制服姿のまま、伊勢佐木長者町の映画館で16：30の回に観たそれは、映画の楽しさと、「007」の魅力を無垢な小学生に深く刻みつけ、それから45年近くが経過した今も、こんな風にボンドバカとしてキーボードを叩く人生となってしまった。</p>
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<p>今でも「私を愛したスパイ」を年に数回、観返し、カーリー サイモンの主題歌が流れだした途端、ロジャー ムーアの軽妙さと、Qの洒落た着こなし、バーバラ バックの白い二の腕、「ロータス エスプリ」の荒唐無稽な活躍・・・。「007」の魅力にまばたきするのも忘れて銀幕を見続けた、あの小学校6年生の自分にタイムスリップしてしまう。<br> それからは「007」という映画を、上映初日に映画館で必ず見るものと決め（それまでの過去の作品は全部浅草や上野の名画座まで行って観た）、見終わった後の帰り道は、自分のクルマに乗り込んだ時に、ボンビキビンビンとテーマソングを鼻歌でかなでながらキーをひねってエンジンをかける。自分は英国諜報部員であるはずもないのに、なんともバカで、なんとも子どもっぽい行為ではあるが、そもそも「007」なんてものは、そういう楽しい娯楽映画であるべきなのだ。</p>
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<p>Qが秘密兵器を満載してくれたボンドカーを乗り回し、シェークしたマティーニを飲みながら、世界中の高級ホテルに宿泊し、世界征服から西側の地球を救った後に絶世の美女と肌を重ねる・・・。そんなどうしようもないけれど、本当は世の中すべての男性が必ず持っている根源的で他愛もない夢の世界を描いた娯楽大作、それが「007」であるべきだ。</p>
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<p>という観点からすると、「No time to die」に至る前のダニエル クレイグのジェームス ボンド4作品が、私には暗くシリアスで、面白味と洒落た雰囲気に欠け、なんとも息苦しく、正直に馴染む頃ができていなかった。特に「カジノ ロワイヤル」と「慰めの報酬」は、ものすごいアクションと格好良さはあったものの、英国紳士らしさとかウイットの場面は完全に消え去り、見終わった後になんのカタルシスも感じなかったのである。</p>
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<p>その後の「スカイフォール」はかなり好転し、「007」作品の中でももっとも美しくストーリー性のある一本だったし、嫌いな作品ではない。「スペクター」はさらに、楽しい「007」の部分も帰ってきたと感じる場面が多く、作る側もアクションだけではなく娯楽作品という部分を忘れてはいませんよ、という主張が感じられた。</p>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Die-Autos-von-James-Bond-Aston-Martin-DB10-1200x800-e016e3c233a69aeb.jpg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Dreharbeiten-Spectre-in-Rom-1200x800-3b8ddeacfd867b19.jpg" alt=""/></figure>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/2/6/8/4/5/6/Daniel-Craig-als-James-Bond-007-1200x800-9f189d7fcb7b6564.jpg" alt=""/><figcaption>「スペクター」（2015年）　Photo: dpa</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>それでもダニエル クレイグの作品が、文句なく楽しめる「007」かというと、ちょっと私にはまだ重く、そしてシリアスで息苦しすぎる。ダニエル クレイグのファンには申し訳ないが、楽しくないのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ダニエル クレイグ（とQ役のベン ウイショー）が出演したことで、ジェームス ボンドムービーには女性のファンが多く生まれ、その数はまだまだ今回の作品で増えるだろうと言われている。そうダニエル クレイグはスマートで格好いい、そして女性受けする、という点はもちろん認めよう。でも「007」映画の持っていた「世の中の、あらゆる年代の男子がウヒウヒと楽しめる娯楽」はどこにいってしまったというのだろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そしてそこに加えて、あのちょっとヘヴィーな生い立ちや、社会の歪みなども込められたストーリー。そもそも出生の秘密、なんてものを「007」に求めてどうするんだ、「MI6」と「MI5」の争い（つまりは同じ会社内における、課同士の内紛みたいなもの）なんてものを描いてどうするんだ。男の夢物語に、現実社会のごたごたみたいなものを持ち込まないでくれよ～と嘆きながらも、それでも初日に「No Time to Die」を近所の映画館で観ることを止められないのはバカボンドファンのさだめである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、ここまで長い前置きを書いてから、スタイリッシュでアクション全開ながらも、シリアスでニヒルなダニエル クレイグ最終作品を記さなければならない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>言うまでもないことだが、「No time to die」は、ダニエル クレイグが出演した5本目の映画として、その集大成であり完成形として最終章の意味合いが非常に強い。彼の出演した5本は、ジェームス ボンドムービーとしてはほとんど初めて（「女王陛下の「007」」と「ユアアイズオンリー」には若干関連性があるのだが、それはほんのわずかだし、ほとんど影響はしていない）、連続したストーリーで、言ってみれば5本セットでひとつのストーリーとしてカウントされるべき映画なのだ。そういう意味では「スターウォーズ」にも近いポップカルチャー映画である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>話はダニエル クレイグ第一作の「カジノ ロワイヤル」にさかのぼるが、これはジェームス ボンドがダブルオーのライセンスを得るまでの話である。このことは実に重要で、つまりジェームス ボンドがエージェントとして殺しの許可証を得られるように成熟していく話、ということだ。成熟するというと普通に聞こえるが、このことはボンド映画にとってはタブーな部分であり、このことはつまり時間軸がきっちりと「このジェームス ボンド」が生きる世界にも存在し、映画の中に、我々と同じような時間の軸が設定されたということを意味する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今までのボンド映画にはそういう時間の流れもなければ、一本一本は基本的に独立した作品であり、お互いが干渉したり、影響を及ぼしたりすることがなかったが、ダニエル クレイグの作品はそうではない。連続し、ヒーローが成熟、というと格好良く聞こえるが徐々に歳を重ねていくという意味でもあり、これはある意味極めて危険なことであると言えよう。サザエさん一家が齢をとらないように、本来ジェームス ボンドムービーは主人公が代替わりすることで、いつまでもボンドは一定の年齢のままであることこそが定説なのだから。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>実際に「スカイフォール」の中でもジェームス ボンドは「時代遅れで過去の遺物の諜報部員」とまで言われ、加齢による体力の低下からトレーニングの途中でゼーゼーと苦しそうな姿を見せる。だんだん老いてしまったジェームス ボンドのつらい姿、そんな姿を一切見せなかった過去の作品とダニエル クレイグの作品との違いはまさにその部分なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同じようなことが、ジュディ デンチが演じていたMにも当てはまり、彼女の場合は「スカイフォール」において過去を清算するために、映画のストーリーを進めるために殉職してしまうこととなった。このシーンを観た瞬間、今後のボンド映画に起こるべきイヤなことを少し予想はしたのだが、新しいミス マネイ ペニーも就任したし（ミス マネイ ペニーが英国のあか抜けないオバサンでなくなってしまったことには文句を言いたかったけれど）、ベン ウイショーのQもそれなりに軽妙でいい味を出していたから、この仲間たちと新しいストーリーを切り開いていってくれればいいや、とこの時は楽観的に理解したのであった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そして今回の作品では、ジェームス ボンドの友人であり良き理解者でもあるCIAのフェリックス ライターも、もはや見慣れて軽妙な役まわりで大活躍するQも、前作から継続出演したクリストフ ヴァルツ演じるブロ フェルドもボンドと同じように齢を重ねた設定で登場する。普通ならば、お馴染みのこれだけ魅了的なキャストが揃えば、どれだけ楽しくドキドキハラハラの一作になるだろう、と期待したはずだったのに、実はそうならなかったことが今回の作品の大きな衝撃なのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>かつてない長さのボンド映画を初日に観た後、映画館から出た瞬間、私が「あぁ、今回の映画監督・脚本のキャリー ジョージ フクナガと、イオンプロダクションを父から引き継いだバーバラ ブロッコリーは、本当にとんでもないことをしてくれた」と心の中で叫んでしまった。これはやっぱり小学校時代に観た、私が大好きだった流れの「007」とは全く違う作品であり、これが「007」ムービーであるかどうかも私には判断がつけ難い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>各所に散りばめられたちょっとしたオマージュや洒落は、正直嬉しかったし、その部分は楽しめた。昔の音楽を随所に使った演出も、アナ デ アルマス演じるキューバの諜報部員にはちょっとドキドキしたし、美しいカメラアングルやエレガントさを失わないファッションも、そして他の映画とは比べ物にならないほどの手間と費用とこだわりを持って作られたアクションや舞台背景などは、間違いなく「007」の世界である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、（ここからがはっきりと書けないので歯がゆいのだが）本来ジェームス ボンドムービーだけが持っていた、自分がヒーローであるジェームス ボンドになったかと錯覚してしまうような憧れの部分と、現実の生活から少しでも逃避することができる夢の部分が、今回は残酷なまでに完全に失われてしまっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現実と同じような生活の中で、齢をとり、人間関係で悩むジェームス ボンド・・・。そんなものは見たくなかった。「カジノ ロワイヤル」からの5本の「007」作品の中で、今回の一本を含めた後半の3作は本当に美しく、クオリティーが素晴らしく、高い芸術作品である。だからこの5本が高い評価を得ることにはまったく否定しない。ダニエル クレイグのジェームス ボンドがスマートで歴代の中で一番女性に人気が高かったことも事実だろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":10490,"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/007ポスター2.png" alt="" class="wp-image-10490"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、本当に個人的な感想を述べさせていただければ、ダニエル クレイグの5作品は、全部本流とは違った、「プレミアム「007」映画」として、まったくのスピンオフの話としてほしい。そして私の中ではこの5本のダニエル クレイグ作品はなかったことにしてしまいたい。もし可能なら次のジェームス ボンドムービーこそが、本流の「ダイアナザーデイ（ピアースブロスナンン最後の作品）」の次の作品としてカウントしたい、今はそんな気持ちなのである。なんとも無茶苦茶な感想だが、今は本当に、「No time to die」は、まったくとんでもないことをしてくれた映画、そういう感想がすべてである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>数か月前に妙な夢を見た。それは私が天国に行く夢で、天国にある映画館では「No Time to die」がすでに上映されていたので、小学生の時のように一人で「007」を観る、というシチュエーションとなった。映画館の客席で上映を待っていると、私の右隣にはショーン コネリーが、左隣にはロジャー ムーアが座り、本物のジェームス ボンドに挟まれながら映画を観るという贅沢な夢。そして映画館の照明が暗くなり映画が始まると、両脇の二人はちょっとヒトリゴトのようにつぶやいた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ダニエル クレイグ、格好いいし二枚目なんだけど、こいつ面白さに欠けるんだよね」<br>
「もっと楽しいウイットとかアドリブ入れなくっちゃ（笑）」<br>
「でも彼のおかげでジェームス ボンドムービーは、今日まで60年近く続けることができた。だから彼には心からお礼を述べたいな」<br>
そんな風に、いろいろ言いたい放題をいいながらも3人で「007」映画を堪能するという夢のような、本当に夢だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/10/B25_39456_RC2_1.jpg" alt="" class="wp-image-10489"/><figcaption>© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM.  ALL RIGHTS RESERVED.</figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>そう、これからもボンド映画は夢の世界を描いてほしい。次のジェームス ボンドが英国紳士のウイットと、洒落た会話と美しい所作を持ち、世界中のあらゆる年齢層の人が楽しみ、憧れるような夢の世界の人物であることを願いながら、「007」映画の次作を心待ちにしたい。<br> We all know James will return.<br> We very much hope so. ☺</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Text: 大林晃平<br> Photo：Danjaq, LLC and MGM. All Rights Reserved</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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		<title>追悼 ショーン・コネリー 「ボンド、ジェームスボンド」永遠に</title>
		<link>https://autobild.jp/4998/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ehara]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 05 Nov 2020 21:50:58 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[Editor's Choice]]></category>
		<category><![CDATA[フォトギャラリー]]></category>
		<category><![CDATA[007]]></category>
		<category><![CDATA[DB5]]></category>
		<category><![CDATA[アストンマーティン]]></category>
		<category><![CDATA[ジェームス・ボンド]]></category>
		<category><![CDATA[ショーン・コネリー]]></category>
		<category><![CDATA[ダニエル・クレイグ]]></category>
		<category><![CDATA[ダブルオーセブン]]></category>
		<category><![CDATA[トヨタ2000GT]]></category>
		<category><![CDATA[ロジャー・ムーア]]></category>
		<category><![CDATA[追悼]]></category>
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					<description><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1200" height="800" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf.jpg 1200w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-1024x683.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-1068x712.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-630x420.jpg 630w" sizes="auto, (max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div><!-- wp:paragraph -->
<p>ショーン・コネリーが亡くなったというニュースを聞いて、いよいよその時がやってきてしまったかと胸に迫るものがあった。90歳という高齢まで生き、ハバナの自宅で眠ったまま息を引き取ったというから、その年齢も、旅立ち方に関しても文句のつけようもない人生ではあるけれど、いよいよあのザ・ジェームス・ボンドが亡くなってしまったということに衝撃を受けざるを得ない。<br>もちろん人によってのボンド像とか好きな007というのは千差万別であり、ロジャー・ムーアの明るさと楽しさを一位に選んだとしても、ダニエル・クレイグのスマートさとニヒルさに憧れたとしても決して反対はしない。だがこの世の中に「ボンド、ジェームス ボンド」と決め台詞で登場し、タキシードを着こなしてボンドカーをドライブする、そんなヒーロー像をまっさらな白紙の上に描き構築し、007という男の夢を世界中に広め身近にさせた人物はショーン・コネリーを置いて他にいない。彼がいたからこそ、60年を超えて私たちを魅了し続けるジェームス・ボンドが今も存在しているのだから。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Die-Autos-von-James-Bond-1200x800-f2f61bd56d6bdb7b.jpg" alt=""/><figcaption>Photo: DPA</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ショーン・コネリーが乗ったボンドカーは、実はアストンマーティンDB5だけではない。とはいっても「ドクターノオ」でジャマイカに潜入した際に乗ったサンビーム　アルパインとか「ロシアより愛をこめて」で乗っていた1935年ベントレー ３ 2/1Lや、「ネバーセイネバーアアゲイン」で乗っていた1937年ベントレー 4 2/1Lを正式にボンドカーというにはやや違和感がある。<br>やはりボンドカーというのものは、Mがドキドキするような秘密兵器を装備し「任務遂行の暁には、壊さずに返してくれよダブルオーセブン」などと言いながらカギを渡すような、そんなクルマであってほしい。<br>そういう意味でショーン・コネリーにとっての正式なボンドカーは、言うまでもなく「ゴールドフィンガー」で大活躍したアストンマーティンDB5であろう。文句なしにボンドカーの中のボンドカーであり、それ以来ロジャー・ムーアを除くすべてのジェームス・ボンドが必ず一回はハンドルを握るようになる永遠のボンドカー。それがアストンマーティンだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Aston-Martin-DB5-kugelsichere-Rueckwand-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-6c89b2609b1419cc.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ゴールドフィンガー」撮影当時、アストンマーティン社に映画に使いたいと打診し、2台（細かい特殊装備など、細部撮影用と、走行用の2台）使いたいと伝えたものの、「なんで2台も必要なのか」と言われたうえ、多額の金額をアストンマーティン社から請求されたという。<br> また天才美術監督ケン・アダム考案の秘密兵器（ケン・アダムの描いた、詳細なスケッチが残っており、そのスケッチに実に忠実に秘密兵器が設定されていることがわかる）をアストンマーティン社に改造依頼すると「わが社のスポーツカーは完全無欠であり、今以上の装備など必要がない」という返事だったという。<br>先日、アストンマーティン社が再生産？したコンテニエーションモデル（公道を走れず、3億6千万円）は、25台（！）の限定生産を完売（！）するといった商売を展開する現代では信じられないようなツレない扱いぶりが、「ゴールドフィンガー」撮影後に１台は映画プロモーション用として各地を転々とするものの、もう一台は普通の姿に戻され、返却したのちに中古車として販売される、というエピソードから伺える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Aston-Martin-DB5-Kraehenfuesse-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-cf360154c10e09f5.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ゴールドフィンガー」が大成功したことでアストンマーティンの売り上げが飛躍的に伸びたため、次作「サンダーボール」作戦では手のひらを返したように（現金なもんだ）アストンマーティン社は態度を変え、スムーズに車輛を用意してくれるようになったという。「ゴールドフィンガー」に出てきたDB５と「サンダーボール作戦」のDB5とでは細かい装備が異なり、アップで映るセンターコンソールのスイッチ（特に前部のトグルスイッチの数が２個増えていたり、その後ろのシーソースイッチが廃止されたりしている）が異なっているし、フロントグリルの部分なども異なっている。<br>またMの装備した秘密兵器の中には一度も使われなかったものも多く、コーギー社のミニカーには装備されていた攻撃用フロントバンパーガード、運転席下に装備されたモーゼル・手りゅう弾、ドアの内張りの中に設置された自動車用電話機、追跡車をパンクさせるマキビシを巻く装置（これは後々、BMW７シリーズの秘密兵器として復活することになる）などがある。当時マキビシを巻く装置を使わなかった理由は、映画を見た人がマネするといけないから、とか。<br>なお、リアタイアに仕込まれ、隣の車パンクさせることのできるタイアスラッシャー（タニア　マレット演じる「ティリー・マスターソン」の乗るマスタングをスイスの路上でパンクさせた装置）は、映画「ベンハー」に出てきた馬車の兵器にヒントを得たものだという。、また回転式ナンバープレートは、駐車違反の常習犯で、こういう装置が欲しかったと熱望した「ゴールドフィンガー」の監督ガイ・ハミルトンのアイディア。他の秘密兵器は美術監督ケン・アダムの手による。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"sizeSlug":"large"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Toyota-2000-GT-James-Bond-007-Sean-Connery-Man-lebt-nur-zweimal-1200x800-9beeba45a4e03f63.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>もしもう一台ショーン・コネリーのボンドカーを挙げるのであれば、「007は二度死ぬ」に登場したトヨタ2000GTであることに異論はないだろう。その時のエピソードに関してはアウトビルドジャパンWebの中の「ボンドカーの話」に記した通りだが、横浜市港北区のトヨタテクノ（特殊車換装工場）で突貫工場にてオープンボディ化された2000GTを操るのはアキこと若林映子。残念ながらショーン・コネリーは運転することなく助手席に座り、ソニー製のテレビでタイガー（丹波哲郎）と会話するのみだが、それでもボンドカーと認定しても文句は出ないであろう存在感を醸し出している。蛇足ながら当初は2000GTによるさらに激しいカーチェイスも企画されていたというが、過去作と違うアクションを、という意見から、ヘリコプター「リトルネリー」による空中アクションに席を譲る形になった。蛇足ながらこのヘリコプターシーン、ショーン・コネリーはもちろん操縦せずにイギリスのスタジオで合成シーンを撮影しただけだが、実際の撮影にはヘリコプター開発者のケン・ウォリス自身が操縦し、85時間（！）も飛行し、そのうち46時間も撮影したというが、実際に使われているのは7分ちょっとにすぎない。なお、リトルネリーの蜂のようなカラーリングデザインも美術監督ケン・アダムの手によるもの。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:core-embed/wordpress {"url":"http://autobild.jp/1714/","type":"wp-embed","providerNameSlug":"auto-bild-japan-web（アウトビルトジャパンウェブ）-世界最大級のクルマ情報サイト","className":""} -->
<figure class="wp-block-embed-wordpress wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-auto-bild-japan-web（アウトビルトジャパンウェブ）-世界最大級のクルマ情報サイト"><div class="wp-block-embed__wrapper">
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<!-- wp:paragraph -->
<p>それにしても、どこのだれかは知らないけれど、ボンドカーとはよくぞ名付けてくれた。これがジェームスモービルや007マシーンだったら、これほど世の中に浸透したかどうかは怪しい。単純明快だが、力強く心地よいボンドカーという響き。これがあってこその成功なのである。<br>それと同じように、様々な障害や反対を押し切って、1961年にショーン・コネリーを初代ジェームス・ボンドに抜擢したハリー・ザルツマンとアルバートRブロッコリにも心から感謝したい。粋なスーツを着こなし、シャンパンかドライマティーニを飲みながら、Mの用意してくれた秘密兵器やボンドカーを活用して世界を救い、最後に絶世の美女とベットインする……そんな他愛もないけれど、世の中の男性にとってはこれ以上ない夢物語を最初に描いてくれたショーン・コネリーとアストンマーティンDB5というアイディアルペアが存在したからこそ、007はこれからも永遠に世界中の男子の憧れなのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<!-- wp:paragraph -->
<p>Text:大林晃平</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:html -->
<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%82%B4-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3/dp/B07FQ3KF2B/ref=as_li_ss_il?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&amp;dchild=1&amp;keywords=007+Aston+Martin+DB5&amp;sr=8-18&amp;linkCode=li3&amp;tag=abj-22&amp;linkId=9ae7ced8f194b953fa88b8457b98f8e9&amp;language=ja_JP" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><img border="0" src="//ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B07FQ3KF2B&amp;Format=_SL250_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=abj-22&amp;language=ja_JP"></a><img src="https://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=abj-22&amp;language=ja_JP&amp;l=li3&amp;o=9&amp;a=B07FQ3KF2B" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;">
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="post_thumbnail"><img width="1200" height="800" src="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf.jpg" class="attachment-post-thumbnail size-post-thumbnail wp-post-image" alt="" decoding="async" loading="lazy" srcset="https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf.jpg 1200w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-300x200.jpg 300w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-1024x683.jpg 1024w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-768x512.jpg 768w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-696x464.jpg 696w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-1068x712.jpg 1068w, https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2020/11/Aston-Martin-DB5-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-c65700e67cd04faf-630x420.jpg 630w" sizes="auto, (max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div><!-- wp:paragraph -->
<p>ショーン・コネリーが亡くなったというニュースを聞いて、いよいよその時がやってきてしまったかと胸に迫るものがあった。90歳という高齢まで生き、ハバナの自宅で眠ったまま息を引き取ったというから、その年齢も、旅立ち方に関しても文句のつけようもない人生ではあるけれど、いよいよあのザ・ジェームス・ボンドが亡くなってしまったということに衝撃を受けざるを得ない。<br>もちろん人によってのボンド像とか好きな007というのは千差万別であり、ロジャー・ムーアの明るさと楽しさを一位に選んだとしても、ダニエル・クレイグのスマートさとニヒルさに憧れたとしても決して反対はしない。だがこの世の中に「ボンド、ジェームス ボンド」と決め台詞で登場し、タキシードを着こなしてボンドカーをドライブする、そんなヒーロー像をまっさらな白紙の上に描き構築し、007という男の夢を世界中に広め身近にさせた人物はショーン・コネリーを置いて他にいない。彼がいたからこそ、60年を超えて私たちを魅了し続けるジェームス・ボンドが今も存在しているのだから。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Die-Autos-von-James-Bond-1200x800-f2f61bd56d6bdb7b.jpg" alt=""/><figcaption>Photo: DPA</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ショーン・コネリーが乗ったボンドカーは、実はアストンマーティンDB5だけではない。とはいっても「ドクターノオ」でジャマイカに潜入した際に乗ったサンビーム　アルパインとか「ロシアより愛をこめて」で乗っていた1935年ベントレー ３ 2/1Lや、「ネバーセイネバーアアゲイン」で乗っていた1937年ベントレー 4 2/1Lを正式にボンドカーというにはやや違和感がある。<br>やはりボンドカーというのものは、Mがドキドキするような秘密兵器を装備し「任務遂行の暁には、壊さずに返してくれよダブルオーセブン」などと言いながらカギを渡すような、そんなクルマであってほしい。<br>そういう意味でショーン・コネリーにとっての正式なボンドカーは、言うまでもなく「ゴールドフィンガー」で大活躍したアストンマーティンDB5であろう。文句なしにボンドカーの中のボンドカーであり、それ以来ロジャー・ムーアを除くすべてのジェームス・ボンドが必ず一回はハンドルを握るようになる永遠のボンドカー。それがアストンマーティンだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Aston-Martin-DB5-kugelsichere-Rueckwand-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-6c89b2609b1419cc.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ゴールドフィンガー」撮影当時、アストンマーティン社に映画に使いたいと打診し、2台（細かい特殊装備など、細部撮影用と、走行用の2台）使いたいと伝えたものの、「なんで2台も必要なのか」と言われたうえ、多額の金額をアストンマーティン社から請求されたという。<br> また天才美術監督ケン・アダム考案の秘密兵器（ケン・アダムの描いた、詳細なスケッチが残っており、そのスケッチに実に忠実に秘密兵器が設定されていることがわかる）をアストンマーティン社に改造依頼すると「わが社のスポーツカーは完全無欠であり、今以上の装備など必要がない」という返事だったという。<br>先日、アストンマーティン社が再生産？したコンテニエーションモデル（公道を走れず、3億6千万円）は、25台（！）の限定生産を完売（！）するといった商売を展開する現代では信じられないようなツレない扱いぶりが、「ゴールドフィンガー」撮影後に１台は映画プロモーション用として各地を転々とするものの、もう一台は普通の姿に戻され、返却したのちに中古車として販売される、というエピソードから伺える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Aston-Martin-DB5-Kraehenfuesse-James-Bond-007-Sean-Connery-Goldfinger-1200x800-cf360154c10e09f5.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>「ゴールドフィンガー」が大成功したことでアストンマーティンの売り上げが飛躍的に伸びたため、次作「サンダーボール」作戦では手のひらを返したように（現金なもんだ）アストンマーティン社は態度を変え、スムーズに車輛を用意してくれるようになったという。「ゴールドフィンガー」に出てきたDB５と「サンダーボール作戦」のDB5とでは細かい装備が異なり、アップで映るセンターコンソールのスイッチ（特に前部のトグルスイッチの数が２個増えていたり、その後ろのシーソースイッチが廃止されたりしている）が異なっているし、フロントグリルの部分なども異なっている。<br>またMの装備した秘密兵器の中には一度も使われなかったものも多く、コーギー社のミニカーには装備されていた攻撃用フロントバンパーガード、運転席下に装備されたモーゼル・手りゅう弾、ドアの内張りの中に設置された自動車用電話機、追跡車をパンクさせるマキビシを巻く装置（これは後々、BMW７シリーズの秘密兵器として復活することになる）などがある。当時マキビシを巻く装置を使わなかった理由は、映画を見た人がマネするといけないから、とか。<br>なお、リアタイアに仕込まれ、隣の車パンクさせることのできるタイアスラッシャー（タニア　マレット演じる「ティリー・マスターソン」の乗るマスタングをスイスの路上でパンクさせた装置）は、映画「ベンハー」に出てきた馬車の兵器にヒントを得たものだという。、また回転式ナンバープレートは、駐車違反の常習犯で、こういう装置が欲しかったと熱望した「ゴールドフィンガー」の監督ガイ・ハミルトンのアイディア。他の秘密兵器は美術監督ケン・アダムの手による。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://i.auto-bild.de/ir_img/1/3/1/1/3/8/5/Toyota-2000-GT-James-Bond-007-Sean-Connery-Man-lebt-nur-zweimal-1200x800-9beeba45a4e03f63.jpeg" alt=""/><figcaption><em>Photo: Werk</em></figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>もしもう一台ショーン・コネリーのボンドカーを挙げるのであれば、「007は二度死ぬ」に登場したトヨタ2000GTであることに異論はないだろう。その時のエピソードに関してはアウトビルドジャパンWebの中の「ボンドカーの話」に記した通りだが、横浜市港北区のトヨタテクノ（特殊車換装工場）で突貫工場にてオープンボディ化された2000GTを操るのはアキこと若林映子。残念ながらショーン・コネリーは運転することなく助手席に座り、ソニー製のテレビでタイガー（丹波哲郎）と会話するのみだが、それでもボンドカーと認定しても文句は出ないであろう存在感を醸し出している。蛇足ながら当初は2000GTによるさらに激しいカーチェイスも企画されていたというが、過去作と違うアクションを、という意見から、ヘリコプター「リトルネリー」による空中アクションに席を譲る形になった。蛇足ながらこのヘリコプターシーン、ショーン・コネリーはもちろん操縦せずにイギリスのスタジオで合成シーンを撮影しただけだが、実際の撮影にはヘリコプター開発者のケン・ウォリス自身が操縦し、85時間（！）も飛行し、そのうち46時間も撮影したというが、実際に使われているのは7分ちょっとにすぎない。なお、リトルネリーの蜂のようなカラーリングデザインも美術監督ケン・アダムの手によるもの。</p>
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<p>それにしても、どこのだれかは知らないけれど、ボンドカーとはよくぞ名付けてくれた。これがジェームスモービルや007マシーンだったら、これほど世の中に浸透したかどうかは怪しい。単純明快だが、力強く心地よいボンドカーという響き。これがあってこその成功なのである。<br>それと同じように、様々な障害や反対を押し切って、1961年にショーン・コネリーを初代ジェームス・ボンドに抜擢したハリー・ザルツマンとアルバートRブロッコリにも心から感謝したい。粋なスーツを着こなし、シャンパンかドライマティーニを飲みながら、Mの用意してくれた秘密兵器やボンドカーを活用して世界を救い、最後に絶世の美女とベットインする……そんな他愛もないけれど、世の中の男性にとってはこれ以上ない夢物語を最初に描いてくれたショーン・コネリーとアストンマーティンDB5というアイディアルペアが存在したからこそ、007はこれからも永遠に世界中の男子の憧れなのである。</p>
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<p>Text:大林晃平</p>
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